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転勤族の妻が英日翻訳の業務委託やってみた!トライアル合格率2/10のリアル

ミノリ編集部2026-04-10

転勤族の妻が英日翻訳の業務委託やってみた、リアルな話を書く。夫の転勤で地方都市に来て2年目の35歳。TOEIC880点、翻訳学校3ヶ月修了、それでも翻訳会社10社にトライアル応募して合格は2社だけ。残り8社は不合格か返信なしで、3ヶ月間30時間のトライアル作業は収入ゼロだった。

そこから月89,600円にたどり着くまでの6ヶ月を、1ワード8円の単価と1時間180ワードの処理速度と一緒に、月次の表で残す。2年ごとに引っ越す主婦にとって、住所に依存しない業務委託翻訳は貴重な継続収入源になった反面、トライアル合格率の低さにメンタルが折れる期間をどう乗り越えたかも書く。

英日翻訳の単価構造

日本翻訳連盟加盟企業のクライアント向け単価は英日で26円前後だが、フリーランスが翻訳会社から受注する実働単価はそこから中抜きされて8〜11円になる。

案件タイプ1ワード単価月処理ワード数月報酬
一般ビジネス文書8〜10円8,000〜12,00064,000〜120,000円
IT・技術マニュアル10〜12円6,000〜10,00060,000〜120,000円
医薬・法律(専門分野)12〜18円4,000〜8,00048,000〜144,000円
ポストエディット(MT後修正)4〜6円15,000〜25,00060,000〜150,000円

駆け出しはビジネス文書から入り、慣れてから専門分野に広げるのが一般的なルート。機械翻訳のポストエディット(MTPE)は単価が低いが処理量で稼げる選択肢だ。

月89,600円の内訳

案件内容ワード数単価月報酬
A社 ビジネスメール・議事録継続契約7,5008円60,000円
B社 マーケティング資料継続契約2,20010円22,000円
C社 スポット翻訳1回納品1,5005円7,500円

合計約86時間で89,600円、時給換算1,042円。翻訳は1ワード単価が固定のため、処理速度が時給に直結する。駆け出しは1時間130ワード、半年後には180ワード/時のペースで処理できるようになった。

駆け出し6ヶ月の推移

月ワード数月稼働売上手取り
1ヶ月目2,80032時間22,400円17,920円
2ヶ月目4,20040時間33,600円26,880円
3ヶ月目5,80048時間46,400円37,120円
4ヶ月目7,60060時間60,800円48,640円
5ヶ月目9,50072時間76,000円60,800円
6ヶ月目11,20086時間89,600円71,680円

手取りの差はクラウドワークス手数料(一部案件は直接契約で手数料ゼロ)、国民年金17,920円、国保、一部源泉徴収10.21%。転勤族の妻は社会保険の扶養(配偶者)に入っているため、年間所得を130万円未満に抑える必要があった。月89,600円ペースだと年間107万円相当で、扶養内に収まる。

転勤族のための3つの工夫

工夫1: クラウドベースの翻訳支援ツールに統一

転勤のたびにPC環境を移す必要があるため、翻訳支援ツールはクラウドサブスク型(Wordfast Anywhere、memoQ cloud等)に統一した。買い切り型のSDL Trados(ライセンス10万円台)は引っ越しでの移行リスクがあり避けた。月額コストは上がるが、移行の安心感と初期費用の低さで結果的に得。

工夫2: 発注者に「住所変更を事前通知しない」契約

転勤が決まった段階で住所変更を発注者に伝えると、継続契約を切られるリスクがある(法的にはフリーランス新法で中途解除の事前予告が義務化されているが、実務上はグレーゾーン)。そのため、業務委託契約書に「居住地変更は事業継続に影響を及ぼさない限り通知不要」の文言を入れてもらう交渉をした。2社のうち1社は快諾、もう1社は四半期に1回の報告で合意した。

工夫3: 地方の税務署・年金事務所に依存しない手続き

電子申告(e-Tax)と電子納付を活用し、確定申告も国保の手続きもオンラインで完結させた。転居先の役所への物理的な訪問が減ることで、引っ越し月の作業時間ロスを月12時間→月2時間に圧縮できた。

翻訳業務委託で詰んだ3つの失敗

失敗1: トライアル合格率の低さに心が折れた

翻訳会社10社にトライアル応募して合格は2社。残りは不合格か返信なし。「翻訳学校に通って880点ある自分が落ちる」と思わなかった。3ヶ月間トライアル作業に30時間投入して収入ゼロの期間を乗り越えるメンタルが必要だった。

失敗2: 納期を正確に守れず継続契約を1社失った

A社の初月、納期を8時間オーバーして納品。翻訳業界では納期厳守が絶対で、1回の遅延で契約解除もありうる。B社との契約直前だったため致命的にはならなかったが、この失敗で「余裕を持って受注する」原則を刻み込んだ。

失敗3: 機械翻訳に頼りすぎた

後半月、納期プレッシャーで機械翻訳の出力をほぼそのまま納品してしまった。レビュアーから「MTPEでも品質が低い」と指摘を受け、単価交渉で値下げを打診された。機械翻訳は下訳としては便利だが、最終品質は必ず人の目で担保する運用に戻した。

翻訳業務委託が向かない転勤族の妻

  • 英語力が試験だけで実務翻訳経験がゼロで、トライアル合格率の低さに耐えられない人
  • 1日3〜4時間の作業時間を子育てや家事で確保できない状況の人
  • 配偶者の扶養内(年収130万円未満)を超えた場合の社会保険料増を許容できない人
  • 専門分野(医薬・法律・IT)のバックグラウンドがなく、ビジネス一般文書だけで生活を組み立てる前提の人
  • 納期遅延が1回も許されない緊張感に耐えられない人

翻訳は参入障壁が高く継続率で淘汰される世界だが、一度軌道に乗れば転勤で住所が変わっても続けられる希少な業務委託だ。

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