1件12円。この数字を聞いて「安い」と感じた人は、月に何枚処理すれば34,560円になるか計算したことがないかもしれない。
月34,560円÷12円=2,880枚。1日96枚。1時間100枚できれば、毎日1時間で達成できる計算になる。
育休中の画像判定:最初に確認した3つのこと
確認1: 就業規則の副業禁止条項
育休中でも雇用関係は続いているため、本業の就業規則が適用される。「副業禁止」と書いてある会社でも、「届け出制」や「業務委託のみ許可」という会社もある。
私の会社は「副業禁止だが業務委託は届け出により認める」という規則だった。人事部に確認して事前に書面で許可を取った。
確認2: 育児休業給付金への影響
育児休業給付金の支給要件に「1支給単位期間(1ヶ月)の就業日数が10日以下(または就業時間数が80時間以下)」という条件がある(厚生労働省基準)。
業務委託でも「働いた時間」としてカウントされる場合がある。月80時間を超えないように作業時間を管理することが重要だ。私は月70時間を上限として稼働している。
確認3: 収入と育児休業給付金の関係
育休中に収入を得ても、業務委託収入は「賃金」に該当しないため、育児休業給付金そのものには直接影響しない場合が多い。ただし本業先の就業規則に「副業収入の届け出義務」がある場合は報告が必要。
※制度の詳細は毎年変わるため、ハローワークまたは社労士への確認を推奨。
月34,560円の枚数設計
画像分類・バウンディングボックスの単価は案件によって異なる。私が受注している案件は画像分類1枚12円(バウンディングボックス1件15円)。
| 稼働パターン | 1日作業時間 | 1日処理枚数 | 月稼働日数 | 月収 |
|---|---|---|---|---|
| 最小 | 0.5時間 | 50枚 | 22日 | 13,200円 |
| 基本 | 1時間 | 96枚 | 30日 | 34,560円 |
| 頑張る | 2時間 | 190枚 | 30日 | 68,400円 |
「月30万円の副業」系の記事が出ているが、育休中に2時間以上安定して作業できる日は月に15日もなかった。基本パターンの1時間×30日が実態に近い。
Before/After: 育休3ヶ月の変化
Before: 育休開始直後(月収0円)
| 時刻 | 行動 |
|---|---|
| 6:00〜8:00 | 授乳・おむつ交換 |
| 9:00〜12:00 | 睡眠(子どもに合わせて) |
| 14:00〜16:00 | 副業を探すが何も決めず |
| 21:00〜23:00 | 「社会と繋がっていない不安」を感じる |
| 月収 | 0円 |
After: 3ヶ月後(月34,560円)
| 時刻 | 行動 |
|---|---|
| 10:00〜11:30 | 子どもが起きている隙間に画像判定作業(60〜90分) |
| 19:00〜20:00 | 夫が子どもを見ている間に追加作業 |
| 月収 | 34,560円(源泉徴収前) |
月70時間以内の管理が重要なので、手帳で作業時間を管理している。
単価交渉で12円→15円に上げた話
3ヶ月継続した後、クライアントに単価の見直しをお願いした。
送った内容(要約):
「3ヶ月間で計2,880枚を処理し、返送依頼はゼロです。処理速度も100枚/時間から115枚/時間に向上しました。次月からの単価を1枚15円に見直していただけますか?」
結果: 承認されなかったが、月間処理量の上限を撤廃してもらった。実質的に収入は1.3倍になった。
源泉徴収の計算
月34,560円の場合、源泉徴収(10.21%)は3,529円。手取りは31,031円になる(国税庁基準)。年間100万円を超える場合は超過分に20.42%が適用される。
3つの失敗パターン
パターン1: 就業規則を確認せずに始める
育休中の副業を禁止している会社もある。後から発覚すると雇用関係に影響する可能性がある。事前確認は必須。
パターン2: 月80時間を超えて稼働する
育児休業給付金の支給要件に「月の就業時間が80時間を超えないこと」が含まれる(詳細はハローワークで確認)。時間管理を怠ると給付金に影響するリスクがある。
パターン3: 枚数だけ追って品質を落とす
1日96枚の目標を達成しようとして急いだら、ラベルミスが出た。返送対応で結局2時間追加した。品質スコアを下げると継続発注が止まる。
この仕事が向かない人
- 授乳・夜泣きで1時間連続して集中できない日が続く時期
- 「産後すぐに稼ぎたい」時期(体の回復を優先すべき)
- スマホアプリで完結したい(PCが必要)
- 画像を大量に見ることへの視覚的な疲れが強い