週5時間・月22,000円——これが慢性疾患を持ちながら本業と副業を並行する私の現実のラインだ。就業規則をクリアした具体手順と、体調を崩さない作業設計を全部書く。
慢性疾患の診断が出たのは26歳。テレワーク主体の本業は継続できているが、外出が長時間難しいため副業の選択肢が限られる。OCR業務委託は「週5時間・好きな時間に作業」という自由度があり、体調の悪い日は作業量を減らせる唯一の選択肢だった。
就業規則をクリアするための4ステップ
ステップ1:就業規則を入手して「副業禁止条項」を確認する
本業の会社の就業規則を確認する。「副業・兼業」「二重就職」などのセクションを探す。
よくある規定パターンと対応:
| パターン | 対応 |
|---|---|
| 完全禁止(例外なし) | 副業は諦めるか、会社に個別相談 |
| 届け出・承認制 | 申請書を提出して承認を得る |
| 届け出のみ | 届け出書類を提出 |
| 制限なし | そのまま開始 |
私の会社は「届け出・承認制」だった。人事部に「業務委託での個人副業(在宅・週5時間以内)」を申請したところ、2週間後に「本業に支障のない範囲で認める」という承認が得られた。
ステップ2:本業への支障が出ない「副業時間枠」を設計する
持病があると、体調によって使える時間が変動する。「週5時間以内」という枠を守ることで、本業への影響を防ぐ。
私の週間スケジュール:
| 曜日 | 副業作業時間 | 内容 |
|---|---|---|
| 月 | 1時間 | 画像分類(クラウドワークス) |
| 水 | 1時間 | 同上 |
| 金 | 1時間 | 同上 |
| 土 | 1時間 | 週次まとめ・新案件確認 |
| 日 | 1時間 | 追加作業(体調次第) |
体調が悪い日は全面キャンセル。翌日や週末に補完する。
ステップ3:副業収入の確定申告を正しく行う
副業所得が年間20万円を超えると確定申告が必須1。私の月収22,000円は年間264,000円なので確定申告が必要。
年間スケジュール:
| 時期 | やること |
|---|---|
| 毎月 | 収入・経費をスプレッドシートに記録 |
| 12月末 | 年間収入・経費の集計 |
| 1月〜2月 | 確定申告書の準備 |
| 2月中旬〜3月中旬 | 確定申告の提出 |
住民税の徴収を「普通徴収」に指定することで、副業収入に関する住民税が会社に直接通知されるリスクを低減できる。
ステップ4:定期的に就業規則のコンプライアンスを確認する
会社の就業規則は変わることがある。毎年1回は就業規則を確認し、副業に関する規定に変更がないかチェックする。
体調を崩さない作業設計
持病持ちの副業は「体調管理が収入管理」だという認識が重要だ。
1回の作業時間は45分以内に固定
45分を超えると集中力が落ちて修正依頼が増える。私の場合、45分超の作業を続けると翌日の本業のパフォーマンスも落ちる。
「体調レベル」で作業量を変える
| 体調レベル | 副業作業量 |
|---|---|
| 良好 | 予定通り(週5時間) |
| やや不調 | 50%に減らす(週2.5時間) |
| 不調 | 当日の副業はゼロ |
| 通院日 | 副業なし |
通院スケジュールを先に副業カレンダーに反映する
月2〜3回の通院を先にカレンダーに入れ、その日は副業なしとして案件の納期設計をする。急に休めない長期案件は受注しない。
月22,000円の内訳
| 内訳 | 詳細 |
|---|---|
| 週作業時間 | 4〜5時間(体調により変動) |
| 月稼働日数 | 12〜16日 |
| 主要案件 | 画像分類(1枚5〜10円2) |
| 月収(クラウドワークス税込報酬前) | 28,000円前後 |
| 手数料(22%3) | 6,160円 |
| 月収(手取り) | 21,840円 |
Before/After
Before:副業開始から2ヶ月目(無計画な時期)
| 時刻 | 行動 |
|---|---|
| 本業終了後 | 疲れた状態で副業を始める |
| 22:00 | 作業中に集中力が切れる |
| 23:00 | 翌日の本業に影響が出始める |
| 月収 | 12,000円(手取り) |
After:5ヶ月目・現在の平日
| 時刻 | 行動 |
|---|---|
| 本業終了後 | 30分の休憩後に副業開始 |
| 19:30〜20:15 | 45分作業(画像分類250枚) |
| 20:15 | 副業終了(完全に切り上げる) |
| 月収 | 22,000円(手取り) |
3つの失敗パターン
パターン1:就業規則を確認せずに始めた
5ヶ月目に「そういえば就業規則を確認していなかった」と気づいた。慌てて確認したら「届け出・承認制」だったことが判明し、追加で申請が必要になった。最初にやるべきだった。
パターン2:体調が悪い日に無理して作業した
通院後の疲れた状態で作業したら修正依頼が5件来た。修正対応に追われて翌日の本業にも影響が出た。「体調NG→副業なし」のルールを最初から守るべきだった。
パターン3:副業収入を本業の給与と同じ「手取り」と思っていた
クラウドワークスの手数料22%を引いた残りが「手取り」ではなく、さらに確定申告で所得税が発生することを知らなかった。実際の可処分所得は名目月収の75%程度になる。
この仕事が向かない人
- 本業が副業禁止(届け出や承認を経ても認められない)会社に勤めている人
- 週5時間でも体調への影響が出るほど病状が重い人(体調回復を優先すべき)
- 月3万円以上を副業に期待している人(週5時間では到達が難しい)
ミノリで始める場合の違い
業務委託や副業で気になる確定申告について、ミノリは年間の税務ステートメントAPIを提供している。源泉徴収済みの金額が一覧で出るので、確定申告書類の作成時にコピペするだけで済む。
Footnotes
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副業所得年間20万円超で確定申告が必要。出典:freee 副業の確定申告 ↩
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画像分類1枚5〜10円。出典:nextremer.com アノテーション費用相場 ↩
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クラウドワークス手数料:10万円以下の部分20%(税込22%)。出典:クラウドワークス システム利用料 ↩