OCR業務委託の報酬は、作業の難易度と求められる精度で大きく変わります。100枚のアノテーションに1時間かかると時給1,200円、手書き判読などスキルが必要な案件では時給1,750〜3,500円のレンジも実在します。自分のポジションを見誤らないために、種別別に相場を押さえましょう。
作業種別ごとの単価レンジ
| 作業種別 | 1件単価 | 枚単価 | 時給換算 |
|---|---|---|---|
| 印字文書の校正(請求書・領収書) | 3〜8円 | 3〜8円 | 900〜1,500円 |
| 手書き帳票の判読 | 10〜20円 | 10〜20円 | 1,200〜1,800円 |
| 画像アノテーション(AI学習データ) | 15〜40円 | 1〜3円/オブジェクト | 1,200〜1,750円 |
| 特殊帳票(医療・法務) | 25〜60円 | 25〜60円 | 1,800〜3,500円 |
AI-OCRの認識率は平均99.6%のため、人が触るのは読み取り結果の0.4%部分です。単純に見えますが、曖昧なチェックだと後工程で差し戻しとなり、実質時給が下がります。
月収シミュレーション(2026年4月時点)
稼働時間別の現実的な月収は次の通りです。
- 週10時間(副業): 3〜5万円
- 週20時間(ダブルワーク): 7〜12万円
- 週30時間(専業に近い稼働): 15〜22万円
- 週40時間(長期専任+指導役): 25〜35万円
月20万円を超えたいなら、作業スピードだけでなく「差し戻し率3%以下」を維持することが条件になります。差し戻しが多いと再作業時間が増え、時給換算で2〜3割目減りします。
単価が上がる3つの要因
- 精度が2週間連続で98%以上を維持していること
- 専門分野(医療・法務・不動産)の用語知識があること
- マニュアル改善の提案を月1回以上送っていること
委託元から見ると、新人教育に1人あたり平均8時間かかります。長く働くオペレーターは教育コストをペイできるため、3か月経過時の単価交渉に応じてもらえる確率が高くなります。
源泉徴収と手取りの計算
個人が業務委託として受け取るOCR作業報酬は、原則として所得税の源泉徴収対象外です(原稿料・デザイン料などの指定報酬ではないため)。ただし委託元が誤って10.21%控除する事例もあるため、契約書で取り扱いを確認してください。年間所得48万円を超えたら確定申告が必要です。