週10時間・月38,000円——本業を一切犠牲にせずに達成できているラインだ。「副業で本業に影響が出た」という話を聞くたびに、この数字を守り続けることの大切さを感じる。
28歳・正社員として製造業の事務職に就いている。テレワークと出社が半々で、定時で上がれる日が多い。副業として画像判定・OCR業務委託を始めたのは10ヶ月前。「本業が絶対に最優先」という前提で副業の設計をした結果、月38,000円で安定している。
「本業優先のダブルワーク」の設計原則
副業を始める前に決めた3つのルール:
| ルール | 内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 週10時間を絶対に超えない | 平日2時間×5日が上限 | それ以上は本業の翌日に影響 |
| 残業がある日は副業ゼロ | 本業で消耗した日は作業しない | 修正依頼が増え非効率 |
| 副業の納期は余裕を持って設定 | 締め切り1日前を納期とする | 急な残業でも余裕がある |
この3ルールを決めてから10ヶ月間、本業への影響は一切なかった。
就業規則の確認手順
ダブルワーク(副業)を始める前に本業の就業規則を確認した。
確認した4項目
- 副業禁止条項の有無:「副業・兼業」「二重就職」のセクションを探した
- 届け出の要否:私の会社は「届け出制」だった
- 禁止される副業の種類:競業他社・秘密保持に関わるもの。OCR業務委託は該当しない
- 住民税の取り扱い:確定申告時に「住民税を普通徴収」に設定することで、副業収入の住民税が会社に通知されるリスクを低減できる
届け出書類の提出
人事部に「個人での業務委託(在宅・週10時間以内)」として届け出た。2週間後に「本業に支障のない範囲で認める」という回答を受け取った。
週10時間の稼働設計
| 曜日 | 稼働 | 時間帯 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 月 | ○ | 20:00〜22:00 | 画像分類(2時間) |
| 火 | 残業状況次第 | 20:30〜22:00 | 1〜1.5時間(残業なしの場合) |
| 水 | ○ | 20:00〜22:00 | OCR補正(2時間) |
| 木 | 休み | — | 体調・疲労回復 |
| 金 | ○ | 20:00〜22:00 | 画像分類(2時間) |
| 土 | ○ | 10:00〜12:30 | 2.5時間(まとめて稼働) |
| 日 | 休み | — | 翌週の準備・休息 |
残業がない標準週で合計9.5〜10時間。残業が1〜2日ある週は7〜8時間に自動的に落ちる。
月38,000円の内訳
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 週稼働時間 | 9.5〜10時間 |
| 処理速度 | 180枚/時間 |
| 処理件数/月 | 約2,600〜2,800件 |
| 単価 | 8〜9円/件(画像分類) |
| 報酬(税込) | 22,800〜25,200円/月 |
…というのはランサーズ中心の数値だ。実際には10ヶ月目時点でBPO直接契約1社を追加しているため月収が上がっている。
| 収入源 | 月収(手取り) |
|---|---|
| ランサーズ(手数料16.5%1引き後) | 22,000円 |
| BPO直接契約(手数料なし) | 16,000円 |
| 合計 | 38,000円 |
画像分類の単価は1枚5〜10円2が相場。処理速度180枚/時間×10時間/週=1,800枚/週、月換算で7,200枚。単価8円で57,600円(税込)→手数料引き後は48,000円計算だが、週によって稼働量が変動するため実際は月38,000円が安定値だ。
確定申告の手順(副業年収20万円超の場合)
副業所得が年間20万円を超えると確定申告が必要3。月38,000円×12ヶ月=456,000円は超える。
私が行っている月次記録
| 記録内容 | 方法 |
|---|---|
| プラットフォーム収入 | スプレッドシートに毎月記録 |
| 経費(PC・通信費等) | レシートをスマホで撮影・月次で集計 |
| 源泉徴収額(あれば) | プラットフォームの明細を保存 |
住民税の普通徴収の設定は、確定申告書の「住民税の徴収方法」欄で「自分で納付」を選択する。
Before/After:10ヶ月の変化
Before:副業開始前
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 副業収入 | 0円 |
| 夜の時間の使い方 | スマホ・動画視聴 |
| 不安 | 「副業で本業に影響が出るのでは」 |
After:10ヶ月目
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 副業収入(月) | 38,000円 |
| 夜の時間の使い方 | 週4日は画像判定・週3日は完全休息 |
| 本業への影響 | ゼロ(上司・同僚には伝えていない) |
3つの失敗パターン
パターン1:週10時間の上限を一度超えた
3ヶ月目に「今月はまとめて稼ごう」と週14〜15時間稼働した。翌週に本業で集中力が落ちて上司に「最近調子悪そう」と言われた。週10時間上限に戻してから本業への影響は消えた。
パターン2:就業規則を「なんとなく大丈夫」と思って最初は確認しなかった
2ヶ月目に「副業を始めたよ」と同僚に話したら「うちの会社って届け出制じゃなかったっけ」と指摘された。慌てて確認したら届け出が必要だった。最初から確認すべきだった。
パターン3:夜に疲れた状態で無理に2時間作業した
残業帰りで疲弊していても「今日の分をこなさないと」と作業した日は、修正依頼が2倍以上来た。修正対応に余分な時間がかかり、結果的に時給が下がった。「残業日は副業ゼロ」のルールを守らなかったのが原因だ。
この仕事が向かない人
- 本業で毎日残業があり、週10時間の稼働時間が確保できない人
- 月5万円以上を週10時間で達成しようとしている人(処理速度300件/時間を超えない限り現実的でない)
- 就業規則の副業禁止が「例外なし」の会社に勤めている人(まず会社への相談が必要)
ミノリで始める場合の違い
ミノリのレベルシステムでは、レベルが上がると受注できるタスクの種類と単価が上がる。5段階のレベル設計があり、本人確認書類をアップロードするとレベル2以上のタスクに進める。確定申告向けの年間税務ステートメントもダッシュボードからダウンロードできる。
Footnotes
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ランサーズ手数料:契約金額の16.5%(税込)。出典:ランサーズ システム手数料 ↩
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画像分類1枚5〜10円。出典:nextremer.com アノテーション費用相場 ↩
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副業所得年間20万円超で確定申告が必要。出典:freee 副業の確定申告 ↩