経理代行の業務委託は、初期投資10万円以下で始められる独立事業の一つです。開業届から最初の案件受注までの7ステップを、時系列で整理しました。
ステップ1: 開業届の提出(1日)
税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。
- 提出期限: 事業開始から1カ月以内
- 提出先: 自宅または事業所管轄の税務署
- 費用: 無料
- オンライン提出: e-Taxで可能
屋号は任意ですが、「◯◯経理サポート」のように業務内容がわかる名称を使うと信頼性が上がります。
ステップ2: 青色申告承認申請書の提出(1日)
開業届と同時に提出すると、初年度から65万円の特別控除が受けられます。
- 提出期限: 事業開始から2カ月以内
- 必要要件: 複式簿記での記帳、電子帳簿保存
- 節税効果: 年間10〜20万円程度
経理専門なら自分の帳簿も複式簿記で問題なくつけられるので、青色申告を選ばない理由はありません。
ステップ3: 事業用口座の開設(1〜2週間)
プライベート口座と分けて収支を明確化します。
| 銀行 | 特徴 | 月額費用 |
|---|---|---|
| 住信SBIネット銀行 | 屋号付き口座、振込手数料割引 | 0円 |
| GMOあおぞらネット銀行 | freee・マネーフォワード連携が楽 | 0円 |
| 楽天銀行 | 振込手数料優遇 | 0円 |
| 三菱UFJ・三井住友 | 大手法人顧客の信頼性 | 0〜1,100円 |
クラウド会計と連携が良いネット銀行が実務的です。
ステップ4: 会計ソフトの契約(1日)
自分の帳簿と顧客案件用を分けて使います。
- freee: 個人向け月額1,180円、顧客管理にも向く
- マネーフォワード: 月額1,408円、仕訳の手入力がしやすい
- 弥生会計: 年額1万円前後、定番で法人税理士との連携が楽
顧客が使うソフトに合わせて1〜2本は習熟しておくと案件の幅が広がります。
ステップ5: 名刺・簡易サイトの準備(1週間)
オフラインでの営業機会もあるので、名刺は必須です。
- 名刺: 片面100枚1,000円〜
- 簡易サイト: ペライチ・Jimdoで無料〜月額1,000円程度
- 記載項目: 屋号、サービス内容、料金目安、連絡先
サイトには「単価目安」を書いておくと、問い合わせの質が上がります。
ステップ6: エージェント登録・営業開始(2〜4週間)
- Waris、MS-Japanなど3社にエージェント登録
- クラウドワークス・ランサーズの本人確認・スキル登録
- 前職の取引先・元同僚への連絡
- LinkedIn・X(旧Twitter)のプロフィール整備
エージェント登録から初案件まで平均2〜4週間です。
ステップ7: 確定申告の準備(継続)
独立初年度は2月16日〜3月15日の確定申告が大きな節目です。
- 売上・経費を月次で記帳
- インボイス登録の判断(2026年9月30日で特例終了)
- 電子帳簿保存法への対応
自分の帳簿を適切に処理できるかが、フリーランス経理としての信頼性の証明にもなります。
開業後6カ月の現実的なKPI
独立初月から全稼働を埋めるのは難しく、以下が現実的な目安です。
- 1〜2カ月目: 月収5〜10万円(試運転)
- 3〜4カ月目: 月収15〜20万円(2〜3社契約)
- 5〜6カ月目: 月収25〜30万円(定常運用)
半年で月30万円に届かない場合、案件獲得ルートの見直しが必要です。