経理フリーランスは守秘義務があるため、成果物を直接公開するのが難しい職種です。それでも案件獲得率を上げるポートフォリオ作成のコツを5つの要素で整理しました。
ポートフォリオの基本構成5要素
1. 自己紹介と実績サマリー
冒頭でバックグラウンドを30秒で伝えます。
- 職歴: 経理実務◯年
- 保有資格: 簿記2級、freee認定アドバイザー
- 対応可能業務: 月次決算・年次決算・クラウド会計導入
- 対応業界: 製造業・SaaS・医療
2. 匿名化した実績ケース
守秘義務を守りながら、具体性のある実績を示します。
- 業界(A社:製造業/B社:SaaS)
- 売上規模(年商1〜10億円帯)
- 業務範囲(月次決算・年次決算・給与計算)
- 成果(締め日2日短縮、月次コスト削減30%)
「◯◯社で」ではなく「売上3億円規模の製造業で」と書けばOKです。
3. 対応可能な会計ソフト
受注判断の重要ポイントです。
- freee: 認定アドバイザー、実務4年
- マネーフォワード: 認定プロ、実務3年
- 弥生会計: 実務6年
- 勘定奉行: 実務2年
4. サービスメニューと料金目安
見込み客の問い合わせを促すため、料金の透明化が効果的です。
| サービス | 料金目安 |
|---|---|
| 月次決算代行 | 月5〜15万円 |
| 記帳代行 | 1仕訳80〜100円 |
| 年次決算支援 | 10〜30万円/期 |
| クラウド会計導入 | 20〜50万円/案件 |
| スポット相談 | 時給5,000円 |
5. 連絡先と問い合わせフォーム
- 問い合わせフォーム
- メールアドレス
- LINE公式
- 予約システム(Calendlyなど)
公開方法の選択肢
独自サイト
- ペライチ・Jimdo: 無料〜月1,000円
- WordPress: レンタルサーバー月500〜1,000円
- Studio・STUDIO: 月額プランで高機能
ポートフォリオプラットフォーム
- note: 記事と実績の両方発信可能
- LinkedIn: 職務経歴重視
- foriio: フリーランス向け
エージェント登録情報
Waris、MS-Japanなどエージェント経由の案件なら、エージェント内のプロフィールがポートフォリオの役割を果たします。
守秘義務と実績公開の両立
守秘義務違反を避けつつ、具体性を保つコツ:
- 企業名は「売上◯円規模の◯業界」で表現
- 数字は「前月比」「締め日短縮日数」など抽象化
- スクリーンショットは全てダミーデータ
- 事前にクライアント許諾を取る場合もある
心配な場合は、すべて許諾を取った上で「◯◯社」と書くのが最も安全です。
差別化要素の見せ方
他のフリーランスと差別化するポイントを強調します。
- 業界特化(建設業専門・SaaS特化など)
- 資格の組み合わせ(簿記1級+税理士科目合格)
- 英語対応(TOEIC◯点、英文会計経験◯年)
- 特殊業務経験(IPO準備・M&A会計)
ポートフォリオの定期更新
半年〜年1回の更新が理想です。
- 新規案件の追加
- 取得資格の更新
- 料金体系の見直し
- 実績数字の更新
古い情報のままだと、見込み客からの印象が下がります。
職務経歴書との使い分け
エージェント経由と直接営業で書類を使い分けます。
- エージェント: 詳細な職務経歴書(A4 2〜3ページ)
- 直接営業: ポートフォリオサイト+簡易PDF
- SNS: プロフィール+ピン留め投稿
相手に応じて見せ方を切り替えると、印象が大きく向上します。
ポートフォリオを磨く3つのアクション
- 3カ月に一度、新規案件の実績追加
- 受注した案件で成果が出たらすぐ更新
- 月1回、見込み客からの反応をチェック
見込み客が問い合わせやすい情報を常に最新化しておくと、案件獲得率が1.3〜1.5倍になります。