経理フリーランスの手取りは、額面年収の55〜70%程度です。年収レンジ別の具体的な手取り試算と、手取りを増やす工夫を整理しました。
年収別の手取りシミュレーション(単身・35歳想定)
年収300万円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売上 | 300万円 |
| 経費 | △50万円 |
| 青色申告控除 | △65万円 |
| 所得税・住民税 | △20万円 |
| 国民健康保険 | △25万円 |
| 国民年金 | △20万円 |
| 手取り | 約170万円 |
年収500万円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売上 | 500万円 |
| 経費 | △80万円 |
| 青色申告控除 | △65万円 |
| 所得税・住民税 | △45万円 |
| 国民健康保険 | △45万円 |
| 国民年金 | △20万円 |
| 手取り | 約305万円 |
年収800万円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売上 | 800万円 |
| 経費 | △120万円 |
| 青色申告控除 | △65万円 |
| 所得税・住民税 | △105万円 |
| 国民健康保険 | △70万円 |
| 国民年金 | △20万円 |
| 手取り | 約480万円 |
年収1,000万円
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売上 | 1,000万円 |
| 経費 | △150万円 |
| 青色申告控除 | △65万円 |
| 消費税納付 | △40万円 |
| 所得税・住民税 | △140万円 |
| 国民健康保険 | △80万円 |
| 国民年金 | △20万円 |
| 手取り | 約505万円 |
年収1,000万円を超えると消費税納付が発生するため、手取り増加幅が鈍ります。
会社員時代との比較
フリーランスは会社員より手取りが少なくなる構造です。
| 額面年収 | 会社員手取り | フリーランス手取り | 差額 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 約240万円 | 約170万円 | △70万円 |
| 500万円 | 約400万円 | 約305万円 | △95万円 |
| 800万円 | 約620万円 | 約480万円 | △140万円 |
| 1,000万円 | 約750万円 | 約505万円 | △245万円 |
差額の主因は、国民健康保険(会社員は労使折半で半分負担)と厚生年金(フリーランスは国民年金のみ)です。
手取りを増やす5つの節税策
1. 経費計上の最大化
業務に関連する支出は全て経費化します。年間80〜150万円の計上が現実的です。
2. 青色申告の65万円控除
複式簿記+電子申告で最大控除を取ります。
3. 小規模企業共済加入
月7万円(年84万円)を全額所得控除可能。退職金代わりに積み立てられます。
4. iDeCo加入
月6.8万円(年81.6万円)まで所得控除可能。老後資金対策にも。
5. 付加年金
月400円の追加支払いで、将来の年金額を上乗せ。
小規模企業共済とiDeCoを併用すると、年間165万円まで所得控除が取れます。
法人化の検討タイミング
年収800万円を超えると、法人化で手取りが増える可能性があります。
法人化のメリット
- 役員報酬による給与所得控除適用
- 社会保険料の法人負担(一部)
- 損金算入できる経費の拡大
- 消費税の2年免税
法人化のデメリット
- 設立費用(20〜30万円)
- 法人住民税の均等割(年7万円)
- 社会保険の強制加入
試算して有利な場合、年収800万〜1,000万円が法人化の目安です。
独立初年度の資金繰り注意点
独立1年目は特に資金繰りに注意が必要です。
- 会社員時代の住民税が6月から請求(前年度分)
- 国民健康保険料も6月から請求
- 所得税は翌年3月15日に一括
- 住民税は翌年6月から4期分割
6カ月分の生活費+税金準備金(年収の10〜15%)を事前に確保します。