経理フリーランスの時給は1,700〜1,800円が初期相場ですが、戦略次第で2,500〜3,500円まで上げられます。実際に単価を3割改定するために必要な5つの実践策を整理しました。
策1: 会計ソフト認定資格を取得する
freee・マネーフォワードにはそれぞれ「認定アドバイザー」「認定プロ」という公式認定制度があります。
- 取得費用: 数千円〜数万円の講習費
- 取得期間: 2〜4週間
- 期待効果: 単価1〜2割アップ、案件紹介の優先順位上昇
認定資格は案件獲得の目印として機能し、エージェントからの紹介数にも差が出ます。
策2: 業界特化で差別化する
業界知識は単価に直結します。特に評価される業界は次の通りです。
| 業界 | 特殊会計処理 | 単価プレミアム |
|---|---|---|
| 建設業 | 工事進行基準・原価管理 | +20% |
| 製造業 | 原価計算・棚卸資産 | +15% |
| IT・SaaS | 収益認識基準・繰延収益 | +25% |
| 医療 | 社会保険診療報酬会計 | +20% |
| 飲食 | 売上・原価の日次管理 | +10% |
1つの業界で3社以上の経験があると「専門家」として売り出せます。
策3: 請求書を月単位ではなく「成果物単位」に組み直す
時給契約だと単価の上限が見えやすく、改定交渉がしにくくなります。
- 旧: 月40時間×時給1,800円 = 72,000円
- 新: 月次決算一式(試算表・推移表・資金繰り)= 月85,000円
成果物単位に変えると、作業を効率化したぶん時給換算が自然に上がります。
策4: 単価改定は3カ月・6カ月の節目で提案する
契約開始から3カ月で自動化提案、6カ月で単価改定の2段階を意識します。
- 3カ月目: 「この作業は自動化で月5時間減らせます」と提案
- 6カ月目: 「初期単価から品質・対応範囲が広がったので10%改定したい」と打診
この順番だと、クライアント側もコストとバリューの関係を理解しやすくなります。
策5: クライアントを選び直す
単価が上がらないのは、単価帯の合わないクライアントと組んでいるケースが多いです。
- 売上高10億円未満: 月10〜20万円レンジが限界
- 売上高10〜50億円: 月20〜40万円
- 売上高50億円以上: 月40〜80万円
- 上場企業・IPO準備企業: 月40〜100万円
1〜2年経ったら、単価改定ではなくクライアント入れ替えで一気に上げる選択肢も視野に入れます。
低単価案件を切る勇気
時給2,500円以上の案件を1件取れたら、時給1,500円以下の案件は原則切ります。案件を抱えたままだと新規営業の時間が確保できず、高単価帯への移行が遅れます。