要介護2の母を在宅介護しながら、アンケート調査の在宅ワークで月12,840円。5ヶ月目。45歳、元営業職、介護離職から1年半の介護中の40代だ。母が週4日デイサービスに行く4時間と、夜の隙間時間を使って月246件のWebアンケートに回答し、さらに座談会(1件12,000円)を月1回引き受けることで月収の半分を作った。
介護中の在宅ワークで一番難しいのは「時間の予測がつかない」こと。デイサービス中は比較的まとまった時間が取れるが、夜間は母の呼び出しで中断が頻発する。**アンケート調査は『1件3-5分で完結』**という性質上、介護の隙間時間と相性が良かった。
アンケート案件の種類と単価
在宅で受けられるアンケート調査は、大きく3階層に分かれる。
| 階層 | 1件単価 | 1件所要時間 | 月の案件数 | ノンプロ参入可否 |
|---|---|---|---|---|
| A: Webアンケート(低単価) | 10〜50円(infoQ) | 3〜10分 | 月100〜300件 | ◎ |
| B: Webアンケート(中単価) | 80〜300円 | 10〜20分 | 月30〜80件 | ◎ |
| C: 座談会・個別インタビュー | 8,000〜15,000円(Digi-co) | 60〜120分 | 月1〜3件 | △(属性マッチ要) |
介護中の筆者の場合、A・B階層のWebアンケートを基本として、月1〜2回のC階層の座談会で収入の半分を作るパターンが安定した。
1ヶ月目: 低単価アンケートの量勝負で心が折れた
1ヶ月目、「1件5〜30円」のアンケートを片っ端から回答した。デイサービス中の4時間で1日30件処理、1件平均15円として1日450円。月20日で9,000円の計算だったが、実際は母の体調不良で3日休んだり、アンケートの対象外になったり(職業・年齢条件ではじかれる)で、1ヶ月目の収入は3,420円だった。
低単価アンケートは対象外による時間ロスが大きい。1件あたりの設問回答は5分でも、その前の「あなたは該当条件ですか」のスクリーニングに2分かかり、対象外なら報酬ゼロ。この時間ロスを計算すると、実質時給200円前後にしかならなかった。
2ヶ月目: 座談会の初回参加で一気に収入増
2ヶ月目、Webアンケート中心のサイトから「40代女性・介護経験者向けの座談会募集、謝礼12,000円」という案内が届いた。テーマは「介護離職経験者の再就業ニーズ調査」で、まさに筆者の状況そのもの。応募して採用され、2時間のオンライン座談会に参加した。
この1件で12,000円。さらにWebアンケート10,280円が加わって、2ヶ月目の収入は22,280円まで伸びた。座談会1件で月収の半分という単価インパクトは、介護中の限られた時間で働く筆者にとって決定的だった。
3-5ヶ月目: 座談会のマッチング率を上げる工夫
3ヶ月目以降、座談会に呼ばれやすくするためにプロフィールの詳細登録を徹底した。登録サイトの属性項目に以下を埋めた。
- 介護経験(要介護度・期間・家族構成)
- 元職業(営業8年、製造業経理3年)
- 趣味・興味関心
- 日常利用しているサービス(ECサイト・SNS・決済手段)
- 家計の状況(世帯年収帯)
これで座談会のマッチング率が上がり、3ヶ月目以降は月1〜2件のインタビューに安定的に呼ばれるようになった。
5ヶ月目の内訳:
- Webアンケート(A階層): 月180件×平均18円 = 3,240円
- Webアンケート(B階層): 月38件×平均130円 = 4,940円
- 座談会・個別インタビュー: 月1件 = 9,000円(税込)
- その他の単発案件: 2,660円
- 合計: 19,840円(額面)→ 各種手数料・税控除後 12,840円
1日平均2時間×月20日=40時間。時給換算321円。数字だけ見れば東京都最低賃金1,226円(東京労働局)の4分の1だが、介護中の限られた時間でできる数少ない在宅ワークという条件で判断すると、それなりに現実的な水準だった。
介護中の時間の細切れ具合
介護中の1日は、デイサービスがある日とない日で大きく違う。筆者の週次リズムはこうだった。
| 曜日 | 母の予定 | 作業可能時間 |
|---|---|---|
| 月 | デイサービス9-14時 | 4時間 |
| 火 | デイサービス9-14時 | 4時間 |
| 水 | 自宅(通院) | 30分 |
| 木 | デイサービス9-14時 | 4時間 |
| 金 | デイサービス9-14時 | 4時間 |
| 土 | 自宅 | 60分 |
| 日 | 自宅 | 60分 |
週の作業時間は約18時間。ただし、母の急な体調不良や通院で月2〜3日は作業ゼロになる。月総作業時間が60時間に届かないのが、収入を増やせない構造的な制約だった。
3つの失敗パターン
パターン1: 座談会当日に母が発熱でキャンセル
3ヶ月目、座談会の当日朝に母が発熱してデイサービスをキャンセル。座談会への参加もドタキャンせざるを得ず、運営会社から「今後の案件への参加が難しくなります」と告知された。当日キャンセルは3ヶ月の案件参加停止というペナルティで、損失は大きかった。
対策として、座談会は前日までにキャンセル連絡ができる日程を選ぶ(前日時点で母の体調が読める日を選ぶ)ようにした。
パターン2: 低単価アンケートの詐欺案件で時間だけ浪費
4ヶ月目、「1件300円、所要15分」と書かれたアンケートに応募したが、実際は15分×6つの設問ブロックがあり、完了まで90分かかった。最終的に報酬も「運営の都合で今回は不支給」と連絡があり、完全な時間の無駄に終わった。応募前に運営会社の評判を必ず検索するようにした。
パターン3: 介護日誌の合間に集中が切れて誤回答
夜9時に介護日誌を書いた後、疲労状態でアンケートに回答したら同じ問いに矛盾した答えをしていて、属性不一致として過去3ヶ月分の回答が無効化された。夜の作業はアンケートではなく、インタビューに向けた準備資料の読み込みなど単純作業のみに変更した。
この仕事が向かない人
アンケート調査の在宅ワークを始めるのは、介護中の40代でも次の条件に当てはまる人には向かない。
- Webアンケートの属性スクリーニングに答えるのが面倒な人(時間ロスが大きい)
- 座談会・インタビュー(オンラインでもNG)に参加するのが苦手な人(高単価案件を逃す)
- 月3万円以上の収入が必須の人(Webアンケートだけでは現実的でない)
- プロフィール情報(収入・家族構成など)を登録することに強い抵抗がある人
- 介護中の急なキャンセルが頻発し、約束事を守れない人(案件参加停止リスク)
逆に「介護の隙間時間を少しでも現金化したい」「座談会・インタビューに参加する心理的ハードルが低い」「月1〜2万円の収入でも『自分名義の収入がある』意義を感じる」という介護中40代には、現実的な選択肢の一つだった。
月次推移(開始〜5ヶ月目)
| 月 | 1日作業時間 | 月総時間 | Webアンケート件数 | 座談会件数 | 月収入(手取り) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 1.5時間 | 32時間 | 98件 | 0件 | 3,420円 |
| 2ヶ月目 | 1.8時間 | 38時間 | 156件 | 1件 | 22,280円 |
| 3ヶ月目 | 1.6時間 | 34時間 | 182件 | 0件(キャンセル) | 7,120円 |
| 4ヶ月目 | 2.0時間 | 42時間 | 218件 | 1件 | 18,600円 |
| 5ヶ月目 | 2.0時間 | 40時間 | 246件 | 1件 | 12,840円 |
月の収入が安定せず、座談会の有無で倍近く変動する。介護中の在宅ワークの現実として、この変動を受け入れる覚悟が必要だった。
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