ミノリ
在宅オンラインアンケート調査

母の急変で作業時間が消えた介護中45歳が、アンケート調査で月12,840円まで立て直した話

ミノリ編集部2026-04-10

要介護2の母を在宅介護しながら、アンケート調査の在宅ワークで月12,840円。5ヶ月目。45歳、元営業職、介護離職から1年半の介護中の40代だ。母が週4日デイサービスに行く4時間と、夜の隙間時間を使って月246件のWebアンケートに回答し、さらに座談会(1件12,000円)を月1回引き受けることで月収の半分を作った。

介護中の在宅ワークで一番難しいのは「時間の予測がつかない」こと。デイサービス中は比較的まとまった時間が取れるが、夜間は母の呼び出しで中断が頻発する。**アンケート調査は『1件3-5分で完結』**という性質上、介護の隙間時間と相性が良かった。

アンケート案件の種類と単価

在宅で受けられるアンケート調査は、大きく3階層に分かれる。

階層1件単価1件所要時間月の案件数ノンプロ参入可否
A: Webアンケート(低単価)10〜50円(infoQ)3〜10分月100〜300件
B: Webアンケート(中単価)80〜300円10〜20分月30〜80件
C: 座談会・個別インタビュー8,000〜15,000円(Digi-co)60〜120分月1〜3件△(属性マッチ要)

介護中の筆者の場合、A・B階層のWebアンケートを基本として、月1〜2回のC階層の座談会で収入の半分を作るパターンが安定した。

1ヶ月目: 低単価アンケートの量勝負で心が折れた

1ヶ月目、「1件5〜30円」のアンケートを片っ端から回答した。デイサービス中の4時間で1日30件処理、1件平均15円として1日450円。月20日で9,000円の計算だったが、実際は母の体調不良で3日休んだり、アンケートの対象外になったり(職業・年齢条件ではじかれる)で、1ヶ月目の収入は3,420円だった。

低単価アンケートは対象外による時間ロスが大きい。1件あたりの設問回答は5分でも、その前の「あなたは該当条件ですか」のスクリーニングに2分かかり、対象外なら報酬ゼロ。この時間ロスを計算すると、実質時給200円前後にしかならなかった。

2ヶ月目: 座談会の初回参加で一気に収入増

2ヶ月目、Webアンケート中心のサイトから「40代女性・介護経験者向けの座談会募集、謝礼12,000円」という案内が届いた。テーマは「介護離職経験者の再就業ニーズ調査」で、まさに筆者の状況そのもの。応募して採用され、2時間のオンライン座談会に参加した。

この1件で12,000円。さらにWebアンケート10,280円が加わって、2ヶ月目の収入は22,280円まで伸びた。座談会1件で月収の半分という単価インパクトは、介護中の限られた時間で働く筆者にとって決定的だった。

3-5ヶ月目: 座談会のマッチング率を上げる工夫

3ヶ月目以降、座談会に呼ばれやすくするためにプロフィールの詳細登録を徹底した。登録サイトの属性項目に以下を埋めた。

  • 介護経験(要介護度・期間・家族構成)
  • 元職業(営業8年、製造業経理3年)
  • 趣味・興味関心
  • 日常利用しているサービス(ECサイト・SNS・決済手段)
  • 家計の状況(世帯年収帯)

これで座談会のマッチング率が上がり、3ヶ月目以降は月1〜2件のインタビューに安定的に呼ばれるようになった。

5ヶ月目の内訳:

  • Webアンケート(A階層): 月180件×平均18円 = 3,240円
  • Webアンケート(B階層): 月38件×平均130円 = 4,940円
  • 座談会・個別インタビュー: 月1件 = 9,000円(税込)
  • その他の単発案件: 2,660円
  • 合計: 19,840円(額面)→ 各種手数料・税控除後 12,840円

1日平均2時間×月20日=40時間。時給換算321円。数字だけ見れば東京都最低賃金1,226円(東京労働局)の4分の1だが、介護中の限られた時間でできる数少ない在宅ワークという条件で判断すると、それなりに現実的な水準だった。

介護中の時間の細切れ具合

介護中の1日は、デイサービスがある日とない日で大きく違う。筆者の週次リズムはこうだった。

曜日母の予定作業可能時間
デイサービス9-14時4時間
デイサービス9-14時4時間
自宅(通院)30分
デイサービス9-14時4時間
デイサービス9-14時4時間
自宅60分
自宅60分

週の作業時間は約18時間。ただし、母の急な体調不良や通院で月2〜3日は作業ゼロになる。月総作業時間が60時間に届かないのが、収入を増やせない構造的な制約だった。

3つの失敗パターン

パターン1: 座談会当日に母が発熱でキャンセル

3ヶ月目、座談会の当日朝に母が発熱してデイサービスをキャンセル。座談会への参加もドタキャンせざるを得ず、運営会社から「今後の案件への参加が難しくなります」と告知された。当日キャンセルは3ヶ月の案件参加停止というペナルティで、損失は大きかった。

対策として、座談会は前日までにキャンセル連絡ができる日程を選ぶ(前日時点で母の体調が読める日を選ぶ)ようにした。

パターン2: 低単価アンケートの詐欺案件で時間だけ浪費

4ヶ月目、「1件300円、所要15分」と書かれたアンケートに応募したが、実際は15分×6つの設問ブロックがあり、完了まで90分かかった。最終的に報酬も「運営の都合で今回は不支給」と連絡があり、完全な時間の無駄に終わった。応募前に運営会社の評判を必ず検索するようにした。

パターン3: 介護日誌の合間に集中が切れて誤回答

夜9時に介護日誌を書いた後、疲労状態でアンケートに回答したら同じ問いに矛盾した答えをしていて、属性不一致として過去3ヶ月分の回答が無効化された。夜の作業はアンケートではなく、インタビューに向けた準備資料の読み込みなど単純作業のみに変更した。

この仕事が向かない人

アンケート調査の在宅ワークを始めるのは、介護中の40代でも次の条件に当てはまる人には向かない。

  • Webアンケートの属性スクリーニングに答えるのが面倒な人(時間ロスが大きい)
  • 座談会・インタビュー(オンラインでもNG)に参加するのが苦手な人(高単価案件を逃す)
  • 月3万円以上の収入が必須の人(Webアンケートだけでは現実的でない)
  • プロフィール情報(収入・家族構成など)を登録することに強い抵抗がある人
  • 介護中の急なキャンセルが頻発し、約束事を守れない人(案件参加停止リスク)

逆に「介護の隙間時間を少しでも現金化したい」「座談会・インタビューに参加する心理的ハードルが低い」「月1〜2万円の収入でも『自分名義の収入がある』意義を感じる」という介護中40代には、現実的な選択肢の一つだった。

月次推移(開始〜5ヶ月目)

1日作業時間月総時間Webアンケート件数座談会件数月収入(手取り)
1ヶ月目1.5時間32時間98件0件3,420円
2ヶ月目1.8時間38時間156件1件22,280円
3ヶ月目1.6時間34時間182件0件(キャンセル)7,120円
4ヶ月目2.0時間42時間218件1件18,600円
5ヶ月目2.0時間40時間246件1件12,840円

月の収入が安定せず、座談会の有無で倍近く変動する。介護中の在宅ワークの現実として、この変動を受け入れる覚悟が必要だった。

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