本業終わりの19時から21時、週末は土日で各4時間。28歳IT企業勤務、本業持ちの会社員(副業)が画像判定で月38,720円に到達するまで4ヶ月かかった。1件2.8円の単純タグ付けを月13,823件。時給換算は322円だが、それでも月5万円近い住宅ローン補助になった。
ただし、この記事を読む前に知っておくべきことがある。副業所得が年間20万円を超えると確定申告が必要だが、20万円以下でも住民税の申告は必ず必要(freee)。ここを勘違いして住民税増額から会社にバレそうになった失敗談も後半に書いた。本業会社員の副業として画像判定を選ぶ人には必読の落とし穴だ。
画像判定案件の実際の単価構造
画像判定はAIの学習用データを作るための「アノテーション」と呼ばれる作業。バウンディングボックス描画、物体のタグ付け、カテゴリ分類など種類は多い。
発注者側から見ると、アノテーション外注費は画像分類なら1件数円から、医療画像のような専門領域だと1件300円以上(AI-Market)まで幅がある。ワーカー側の手取り単価は、クラウドソーシング経由だとシステム利用料20%(クラウドワークス)が引かれるため、額面の8割が実入りになる。
| 案件種別 | 額面単価 | 手取り(20%控除後) | 1件あたり所要時間 |
|---|---|---|---|
| 商品画像のカテゴリ分類 | 3.5円 | 2.8円 | 12秒 |
| バウンディングボックス(1物体) | 8円 | 6.4円 | 40秒 |
| ポリゴン描画(輪郭) | 25円 | 20円 | 2分30秒 |
| 医療画像の領域判定 | 180円 | 144円 | 4分+専門知識 |
筆者が4ヶ月間こなしたのは、上2つだけ。ポリゴン描画はマウス操作に慣れが必要で、疲労が溜まる平日夜には向かなかった。
平日夜19-21時の集中が続かない問題
本業が終わって帰宅するのは18時半。夕食と風呂を済ませて作業机に向かうのが19時15分頃。そこから21時までの約1時間45分が平日の作業時間だ。
ただしこの時間帯は本業のピーク疲労が残る。1時間目の最初の20分はタグ付けのリズムに乗るまで時間がかかり、実質の作業密度は週末より3割低かった。以下の1日推移を自分で記録した。
| 時刻 | 経過時間 | 処理件数 | 累計報酬(額面) |
|---|---|---|---|
| 19:15-19:35 | 20分 | 38件 | 133円 |
| 19:35-20:15 | 40分 | 112件 | 392円 |
| 20:15-21:00 | 45分 | 98件 | 343円 |
平日1日で248件、約868円。これを月20営業日続けると17,360円。これに週末4時間×8日で追加の21,360円が乗り、月計38,720円に到達した。
住民税で会社にバレかけた失敗
副業開始2ヶ月目に月15,400円まで稼げるようになり、「このペースなら年間20万円超えないから確定申告も住民税もノータッチで大丈夫」と勘違いしていた。
実際には、副業所得が20万円以下でも住民税の申告は必須(freee)。しかも特別徴収(給与天引き)のままだと、住民税額が同僚と比べて不自然に高くなり、経理から「住民税の金額がおかしいのですが」と確認が入る恐れがある。
翌年の6月に住民税通知書を受け取る前に、確定申告で**「住民税は自分で納付(普通徴収)」にチェック**を入れる必要があった。これを知らないまま放置していたら、3月の確定申告シーズンに慌てて提出することになった。筆者の場合は幸運にも経理のチェックが入る前に切り替えできた。
3つの失敗パターン
パターン1: ポリゴン描画案件で時給280円に沈んだ
額面単価25円に釣られて輪郭描画案件に手を出したが、初心者は1件3分以上かかる。しかも「精度が低い」と差し戻されると報酬ゼロ。結果、2時間で18件しか終わらず、時給換算280円まで下がった。単価の高い案件=必ずしも時給が高いわけではないという典型例。
パターン2: 深夜1時まで粘って翌日の本業ミス
「あと50件やれば1,000円上乗せ」と思って深夜1時まで作業し、翌朝の定例会議でデータの読み間違いをして上司から注意された。副業で時給322円稼ぐために本業の評価を落とすのは本末転倒。23時には必ずPCを閉じるルールに変更した。
パターン3: 「急募」「初心者歓迎」案件の地雷
「急募・初心者歓迎」と書いてある案件は、単価が相場の半分以下のことが多い。特に1件1.5円で1日2時間かけて発注者評価★2.8の案件に応募してしまい、3日後に「検品で不合格が多すぎる」と報酬50%カットされた。発注者評価★4.0未満は見ないルールを徹底した。
この仕事が向かない人
率直に言うと、次に当てはまる本業持ちの会社員(副業)は画像判定ではなく別の副業を検討したほうがいい。
- タイピングや単純作業が苦手で、1時間続けると頭痛がする人
- 月5万円以上を副業で稼ぎたい人(時給322円では物理的に難しい)
- 確定申告や住民税の知識がゼロで、調べる気もない人(会社バレのリスク)
- 本業の拘束時間が21時以降まで伸びがちな人(作業時間が確保できない)
- 目の疲労が慢性化している人(画面凝視が長時間続く)
逆に「月1〜3万円の小遣いでいい」「単純作業で頭を空っぽにしたい」「通勤時間を副業時間に変えたい」という会社員には、適度な相性だった。
年間20万円の壁を意識した月次ペース配分
副業所得が20万円を超えると所得税の確定申告が必要になる。会社にバレたくない人は、あえて年間20万円以下に収めるケースが多い。
| 月 | 月収入 | 累計所得(経費差引後) |
|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 6,800円 | 5,440円 |
| 2ヶ月目 | 15,400円 | 17,760円 |
| 3ヶ月目 | 28,450円 | 40,520円 |
| 4ヶ月目 | 38,720円 | 71,496円 |
経費(通信費・電気代・有料ツール)を2割計上すると、4ヶ月で累計所得71,496円。このペースだと年換算で21万円超なので、年末に12月だけ作業を停止して年間所得を19万円台に収める調整が必要だった。東京都最低賃金1,226円(東京労働局)の4分の1程度の時給でも、会社員の副業としては現実的な水準だ。
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