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同業副業で本業の候補者とかち合いかけた29歳人事担当が、採用代行で月92,800円に立て直した話

ミノリ編集部2026-04-10

IT企業の人事部3年目、29歳の本業持ちの会社員(副業)。本業の中途採用担当の経験を活かして、採用代行(RPO)の副業で月92,800円。4ヶ月目。時給換算2,800円。東京都最低賃金1,226円(東京労働局)の2.2倍という高単価が取れるのは、「人事実務経験3年以上」という参入障壁の高さが理由だった。

採用代行(RPO)の時給相場は3,000〜6,000円(marugoto)で、月額契約だと月30〜40万円(doda)。会社員の副業として受けられるのは、月10〜40時間の小規模案件が中心だが、それでも月8〜10万円が射程に入る。ただし本業の人事情報への配慮など、副業としてやる上でのリスク管理が最重要だった。

採用代行案件の業務内容

採用代行(RPO)は、企業の採用活動の一部または全部を外部委託する仕組み。副業会社員が受けられる業務は限定的だ。

業務内容1時間あたり報酬求められるスキル副業での現実性
スカウト文面作成2,500〜4,000円文章力+採用実務
候補者リスト作成2,000〜3,500円データベース操作
書類選考の一次スクリーニング3,000〜5,000円採用実務2年以上
面接代行(一次面接)4,000〜8,000円採用実務3年以上△(本業時間外のみ)
内定後のフォロー3,500〜5,500円オンボーディング経験△(即時対応要求あり)

筆者が受けたのは、主にスカウト文面作成と候補者リスト作成、スクリーニング。面接代行は本業の定時後の18時半以降しか対応できず、発注者の勤務時間と合わないので断念した。

1ヶ月目: スカウト文面作成から入った

1ヶ月目、クラウドワークスで「スカウト文面作成、1通1,200円」の案件に応募して採用された。職種別のテンプレートを作り、応募者の経歴に合わせてカスタマイズする作業。1通あたり25分で完了、時給換算2,880円。

3社の案件を並行して進め、1ヶ月目の収入は24,000円(20通分)。副業会社員としては立ち上がりが良かった。

副業での最大のリスク: 本業の人事情報との利益相反

2ヶ月目に気づいた最大のリスクは、副業先と本業先が「同業種の人材獲得で競合する」可能性だった。

筆者の本業はIT企業の人事で、エンジニア採用がメイン業務。副業でIT企業の採用代行を受けると、候補者の取り合いになる可能性がある。これは会社の就業規則にも「同業での副業は事前承認が必要」と記載されていた。

対策として、以下のルールを自分に課した。

  1. 本業と同業種の副業案件は受けない(IT企業の採用代行はNG)
  2. 副業先は「非IT業種」に限定(飲食・小売・介護・建築系の採用代行のみ)
  3. 副業で得た候補者情報は本業に一切持ち込まない
  4. 副業先の情報も、本業の部署内では口にしない

このルールのおかげで、会社の就業規則違反のリスクはゼロ。2ヶ月目以降、IT系の高単価案件を複数断ることになったが、会社バレのリスクを考えると正解だった。

2-3ヶ月目: 候補者リスト作成で時給アップ

2ヶ月目は、非IT業種の候補者リスト作成案件を中心に受けた。BizReach・LinkedIn・Wantedlyなどのデータベースから、発注者の条件に合う候補者をリストアップする作業。

案件業種時間あたり単価月間コミット
A社飲食チェーン店長候補2,400円月8時間
B社介護施設の主任候補2,800円月12時間
C社建築現場監督3,200円月10時間

2ヶ月目の収入は、スカウト文面の残件+候補者リスト作成で46,200円に伸びた。

4ヶ月目: 書類選考スクリーニングで月92,800円

4ヶ月目の転機は、B社から「月次の書類選考スクリーニングも依頼したい」という打診があったこと。書類選考は時給ベースが高く、1書類あたり500〜800円の出来高でも、1時間で6〜8書類処理できれば時給3,500〜6,400円になる。

4ヶ月目の内訳:

  • A社継続: スカウト文面、月20通×1,200円 = 24,000円
  • B社継続: 候補者リスト+書類選考、月20時間×2,800円 = 56,000円
  • C社継続: 候補者リスト、月4時間×3,200円 = 12,800円
  • 合計: 92,800円

平日夜1.5時間+週末4時間(月8日)で月58時間。時給換算1,600円相当の時間密度。ただし前述の通り、1時間あたりの報酬が高い作業に集中しているため、実質的な時給換算は2,800円前後になる。

3つの失敗パターン

パターン1: 同業副業のリスクに気づかず初月で契約終了

1ヶ月目の最初の案件で、IT系スタートアップの採用代行を引き受けた。偶然、本業の競合他社への候補者紹介になりかけて、自主的に契約終了した。副業開始時に「受けてはいけない業種リスト」を作成する必要があった。

パターン2: 副業時間が本業の残業時間と重なりバレかけ

2ヶ月目、平日20時から副業案件を進めていたら、本業の上司から「最近メッセージの返信が夜遅いけど大丈夫か?」と心配された。副業は22時以降に限定し、本業の連絡ツールからは21時以降ログアウトするルールを作った。

パターン3: 候補者との直接やり取りで守秘義務違反の危険

3ヶ月目、発注者から「候補者と直接面談のスケジュール調整をしてほしい」と依頼されたが、候補者の個人情報を副業先と共有することになる。守秘義務違反のリスクを説明し、発注者の人事担当者を間に挟む方式で対応した。

この仕事が向かない人

採用代行の在宅副業を始めるのは、次の条件に当てはまる人には向かない。

  • 人事実務経験が1年未満の人(参入障壁が高すぎる)
  • 本業と副業先の業種・利益相反の管理が苦手な人
  • 会社の就業規則で副業が完全禁止されている人(絶対NG)
  • 深夜22時以降にしか作業時間が取れず、発注者の即時応答要求に応えられない人
  • 個人情報・守秘義務の取り扱いに慣れていない人(コンプライアンス違反リスク)

逆に「人事実務経験3年以上」「本業と別業種の採用代行に参入可能」「副業承認を得ている」「平日夜2時間+週末4時間の作業時間を確保できる」という本業持ちの会社員(副業)には、時給2,800円超えが現実的な選択肢になる。

月次推移(開始〜4ヶ月目)

1日作業時間月総時間月収入(手数料後)時給換算
1ヶ月目1.2時間24時間24,000円1,000円
2ヶ月目1.8時間38時間46,200円1,216円
3ヶ月目2.2時間48時間68,400円1,425円
4ヶ月目2.5時間58時間92,800円1,600円

時給換算が月次で確実に上がっているのは、「スカウト文面→候補者リスト→書類選考」と業務内容をスキルアップした結果。5ヶ月目以降は月額契約ベースの継続案件に切り替えて、月10万円超えを目指す予定。

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