「資格を取ればデータ入力の単価が上がる」という記事は多い。本当にそうか。育休中に3資格を取得して検証した。結論:資格は「単価を上げる」ものではなく「採用率を上げる証明書」だ。
育休中31歳。子供の昼寝の時間を使って7ヶ月間でMOS・日本語ワープロ検定3級・タイピング技能試験を取得した。クラウドソーシングの応募単価と採用率への影響を取得前後のデータで比較する。
3資格の取得データ
| 資格 | 受験費用 | 学習時間 | 取得難易度 | 取得時期 |
|---|---|---|---|---|
| MOSスペシャリスト(Excel) | 10,780円1 | 40時間 | 中 | 3ヶ月目 |
| 日本語ワープロ検定3級 | 2,500円前後 | 15時間 | 低〜中 | 5ヶ月目 |
| タイピング技能試験(e-typing) | 無料(オンライン) | 20時間練習 | 低 | 2ヶ月目 |
費用合計:約13,280円。学習時間合計:75時間。育休中の昼寝タイム(1〜1.5時間/日)での学習は、実際には4〜5ヶ月かかった。
資格取得前後の採用率・単価比較
| 期間 | 採用率 | 受注平均単価(件/文字) | 月収 |
|---|---|---|---|
| 取得前(1〜2ヶ月目) | 28% | 名刺10円/件 | 3,200〜4,100円 |
| タイピング試験取得後(2ヶ月目〜) | 41% | 名刺12円/件 | 5,600円 |
| MOS取得後(3ヶ月目〜) | 58% | Excel整形 1,100円/時相当 | 11,400円 |
| ワープロ検定取得後(5ヶ月目〜) | 61% | Excel整形 1,200円/時相当 | 19,600円 |
最大の変化はMOS取得後の採用率ジャンプ(41%→58%)と月収倍増(5,600円→11,400円)だ。しかしこれは「MOSが単価を上げた」のではなく「MOSによってExcel整形案件に応募できるようになった」ことが本質だ。
資格の「単価上昇効果」の実態
クラウドソーシングで資格をプロフィールに記載した場合の変化を3ヶ月観測した:
| 変化の種類 | 資格なし | 資格あり(MOS) |
|---|---|---|
| 応募できる案件ジャンル | 名刺・住所録・単純入力 | +Excel整形・照合 |
| 同じ名刺入力の採用率 | 28% | 48% |
| 同じ案件での発注単価交渉余地 | なし | わずかにあり(1〜2割) |
| プロフィール閲覧数 | 基準値 | 1.4倍(体感) |
資格は「既存案件の単価を引き上げる」効果は小さい。「応募できる案件の幅を広げ、高単価ジャンルに参入できるようにする」効果が本質だ。
資格なしでも採用率が上がった方法
資格を取る前に有効だった方法:
| 方法 | 採用率への影響 |
|---|---|
| e-typingスコア(数値)をプロフィールに記載 | +8〜12%程度 |
| 応募文を案件別にカスタマイズ | +15〜20%程度 |
| 過去の完了件数・評価スコアの強調 | +10〜15%程度 |
e-typingスコア(無料)を「タイピング速度:550点(e-typing スコア)、分速約85字」のように記載するだけで採用率が改善した。タイピング試験は無料で受けられるため、費用ゼロで資格的な証明効果を得られる。
3資格のROI計算
| 資格 | 取得費用 | 月収改善額 | 投資回収月数 |
|---|---|---|---|
| タイピング技能試験(練習のみ) | 0円 | +1,500円/月 | 即時 |
| MOS Excel | 10,780円 | +5,800円/月 | 1.9ヶ月 |
| ワープロ検定3級 | 2,500円 | +1,200円/月 | 2.1ヶ月 |
MOSのROIが最高だった。取得費用1万円に対して月収改善が5,800円で、2ヶ月以内に回収できた。育休手当がある期間に取得費用を先行投資する価値はある。
この仕事が向かない育休中の人
- 「資格を取れば稼げる」と思っている人: 資格は参入できる案件の幅を広げるもの。資格取得後も案件選びと応募文の質が採用率を左右する
- 学習時間を確保できない期間(産後3ヶ月以内)の人: MOSの学習40時間は昼寝タイム換算で2〜3ヶ月かかる。睡眠不足の時期に始めると中断して未取得で終わる
ミノリで始める場合の違い
ミノリのスキルツリーにはデータ入力ブランチがあり、スキルテスト受験(ゴールデンセット注入による自動採点)でスキルノードを解放できる。スキルを「数値として証明」することで発注側の信頼を得やすくなる仕組みだ。
Footnotes
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MOS(Microsoft Office Specialist)試験概要(マイクロソフト オフィス スペシャリスト公式) ↩