平日夜2時間、2ヶ月間のクラウドワークスデータ入力の結果は手取り18,600円だった。採用率26%、実時給換算486円。IT企業勤務の本業後に「副業感覚で試してみた」リアルを、数字をそのまま出して書く。
28歳、都内のIT企業勤務。独身で月15万円の家賃と光熱費を払うと可処分所得が思ったより少なく、副業を探し始めた。デザインや動画編集といったスキルは持っていないため、「ほぼ誰でも始められる」と書いてあったデータ入力を選んだ。感想を先に言うと、「想像より採用されにくく、継続案件が取れてからようやく稼げる」だった。
採用率の実データ(2ヶ月間)
| 指標 | 1ヶ月目 | 2ヶ月目 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 応募数 | 29件 | 14件 | 43件 |
| 採用数 | 5件 | 6件 | 11件 |
| 採用率 | 17.2% | 42.9% | 25.6% |
| 稼働時間 | 38時間 | 22時間 | 60時間 |
| 手取り収入 | ¥7,200 | ¥11,400 | ¥18,600 |
| 実時給 | ¥189 | ¥518 | ¥310 |
1ヶ月目と2ヶ月目で実時給が約2.7倍になっている。理由は2つ。「応募文の改善」と「継続依頼の獲得」だ。
採用率を17%→43%に上げた応募文の改善
変更前(1ヶ月目)
「丁寧に対応します。よろしくお願いします。」
採用率17.2%。応募先5件のうち4件に落ちた。
変更後(2ヶ月目)
「IT企業での事務経験(Excel・Googleスプレッドシート日常使用)があります。タイピング速度は分速130文字、e-typingスコア340です。納品後の修正確認まで対応します。締め切り優先で動きます。」
採用率42.9%。IT勤務の副業ならではの「具体的なスキル数字」を入れたことが大きかった。
平日夜2時間の疲労問題
本業で8〜10時間働いた後の19時から在宅データ入力をすると、21時頃から集中力が著しく落ちる。1ヶ月目は20時を過ぎると入力ミスが増え始め、2件の不承認が出た。
対策として採った方法:
- 20〜21時は難度の高い案件を入れない → ミス率が0.3%以下に下がった
- 月・水・金は19〜20時の1時間のみ → 週3日は完全休息にして疲労の累積をリセット
- 本業が繁忙期(月末・プロジェクト佳境)は副業ゼロ → 本業のパフォーマンスを守る
3つの失敗パターン
パターン1: 時給換算せずに案件を選んだ
「1件500円」という案件に飛びついたが、マニュアルが12ページあって読むのに40分、実作業に60分かかった。合計100分で500円=実時給300円で、手数料20%を引くと実質時給240円だった。時給換算で選べば選ばなかった案件だ。
パターン2: 本業との区別が曖昧になった
副業を始めた2週目から、業後の疲れを「データ入力でリフレッシュ」しようとする矛盾した心理が出てきた。仕事を「仕事でリフレッシュ」はできないため、週2日の完全休息日を強制的に設定してから精神バランスが安定した。
パターン3: 住民税の申告を「20万円以下だから不要」と思っていた
1ヶ月目終了時点で年換算7,200円×12=86,400円が副業収入見込みだったため、「20万円以下で確定申告不要」と思い込んでいた。しかし住民税は別ルールで、1円でも副業収入があれば市区町村への住民税申告が必要になる。これを年度末に知って慌てた。
この仕事が向かない人
- 本業の繁忙度が高く、夜19〜22時も業務連絡が来る職種(副業に集中できる時間がそもそも確保できない)
- 「会社にバレたくない」が最優先で住民税申告の手続きを避けたい人(普通徴収への変更手続きが必要で、それ自体は対処可能だがコストがある)
- 実時給500円未満の初月を乗り越えられない人(継続案件が取れるまでの2〜4週間は低時給が続く)
- 副業で「ITスキルを活かしたい」人(データ入力はITスキルを活かせる仕事ではなく、単純作業の量産型)