2歳児を抱える未就学児のママの自分が、昼寝90分と夜の30分だけの時間でデータクレンジング(重複削除・表記揺れ統一・欠損値補完)の副業を月14,280円まで積み上げた。3ヶ月目。1件手取り2円の単純作業を月7,140件処理した。時給換算で529円。東京都最低賃金1,226円(東京労働局)の半分以下だが、「2歳児と離れられない生活の中で作れる貴重な自分名義の収入」という意味で価値があった。
データクレンジングは単価が安い。1件2円前後(Offers Magazine)が相場で、クラウドソーシングでの時給換算は1,000〜1,400円(HELP YOU)という記事もあるが、それは「連続して集中できる作業者」の数字。未就学児ママが細切れ時間でやると時給500円台が現実だった。
データクレンジング作業の種類と難易度
在宅で受けられるデータクレンジング案件は、大きく4種類に分類できる。未就学児ママが現実的に取れるのは下2つだ。
| 作業内容 | 1件単価(手取り) | 1時間処理件数 | 判断の要否 |
|---|---|---|---|
| 住所表記の統一(「県」削除等) | 1.6円 | 120件 | 不要 |
| 会社名の表記揺れ統一 | 2.4円 | 80件 | 部分的 |
| 重複レコード判定・マージ | 6〜12円 | 30件 | 必要 |
| 欠損値の外部調査+補完 | 15〜25円 | 12件 | 必要+検索 |
判断を要する案件(下2つ)は単価が高いが、集中を切らすと精度が落ちる。子が突然起きる可能性がある環境では、上2つの「判断不要の機械的作業」に絞るのが現実的だった。
1ヶ月目: 判断系案件で心が折れた
1ヶ月目は「重複レコード判定・マージ、1件10円」の案件に応募して採用された。単価は高いが、1件あたり2〜3分かかる。しかも、子の泣き声で中断するとどの行まで処理したか分からなくなり、最初からやり直すはめになった。
1日の実際の動きはこうだった。
| 時刻 | 作業内容 | 処理件数 |
|---|---|---|
| 13:30-13:45 | 前回の中断行を探す | 0件 |
| 13:45-14:15 | 重複判定に集中 | 8件 |
| 14:15-14:20 | 子が起きて中断 | ー |
| 14:20-14:35 | 子の相手 | ー |
| 14:35-14:50 | 作業再開、前回行を再確認 | 4件 |
30分以上かけて12件、時給換算240円。1ヶ月目の収入は3,640円だった。
2ヶ月目: 単純置換だけに絞って処理速度が3倍に
2ヶ月目は「判断不要の作業」だけを選んだ。応募したのは以下の案件。
- A社: 住所データの「県・府・都・道」の削除、1件1.6円×3,200件
- B社: 「株式会社/(株)」の表記統一、1件2円×1,800件
この作業の特徴は、Excelの「置換」機能でほぼ一括処理できること。本来は発注者側で置換すればいい作業だが、「表記揺れが多すぎて一括置換だと誤変換が起きる」という理由で手作業委託される。
筆者はExcelの以下の3つのショートカットを使い倒した。
- Ctrl+H: 検索と置換
- Ctrl+↓: 列の最下行までジャンプ
- Alt+Enter: セル内改行
この3つを習慣化した結果、1時間あたり処理件数が80件→150件まで向上。2ヶ月目の収入は8,920円に伸びた。
3ヶ月目: 継続案件でリズムが安定
3ヶ月目の転機は、B社から「月2,000件の継続契約、固定月5,000円」の打診があったこと。月の合計作業量が見込めるようになり、他の単発案件との調整がしやすくなった。
3ヶ月目の内訳:
- B社継続: 月2,000件、5,000円固定
- C社(新規): 住所データクレンジング、月3,500件×1.6円 = 5,600円
- 単発タスク: 月1,640件×2.3円平均 = 3,680円
- 合計: 14,280円
1日1.5時間×月20日=30時間で14,280円、時給換算476円。
2歳児の昼寝パターンと作業の噛み合わせ
2歳児の昼寝は、1歳児よりも長く安定する代わりに、起きる時間が予測しにくい特徴がある。筆者の息子は以下のようなパターンだった。
| パターン | 発生頻度 | 昼寝の長さ | 作業可能時間 |
|---|---|---|---|
| A: 長寝 | 月8日 | 120分以上 | 100分 |
| B: 標準 | 月9日 | 75〜90分 | 60分 |
| C: 短寝 | 月5日 | 30〜50分 | 15分 |
| D: 寝ない | 月3日 | 0分 | 0分 |
月総作業時間を計算すると、(100×8 + 60×9 + 15×5 + 0×3) ÷ 60 = 23時間程度。これに夜の30分×月15日=7.5時間を足して、月総計は約30時間。この条件下で月14,280円が現実解だった。
3つの失敗パターン
パターン1: 判断系の高単価案件で集中が切れた
1ヶ月目の重複レコード判定案件で、子が起きるたびに処理位置を見失い、ミスが続発。判断を伴う案件は集中が必須。細切れ時間では単価より精度が優先という教訓。
パターン2: 自動化スクリプトを使って規約違反
Pythonで書いた置換スクリプトで1時間1,000件処理したが、案件の規約に「機械処理禁止、手作業のみ」と書かれていた。発注者から「検品で機械処理疑いあり」と連絡が来て、2件の案件が未払いになった。規約を読んでから応募する基本を徹底した。
パターン3: ファイル破損で半日分の作業喪失
大きな元データを編集中にExcelが落ちて、45分の作業が飛んだ。15分ごとにCtrl+Sで保存+コピーを別名で保持のルールを徹底して、以降は作業喪失をゼロにした。
この仕事が向かない人
データクレンジングの在宅ワークを始めるのは、未就学児のママでも次の条件に当てはまる人には向かない。
- Excelの基本操作(フィルタ・置換・関数)に不慣れな人
- 細かい文字・数字の比較を長時間続けると頭痛がする人
- 月5万円以上を目標にしている人(単価が安すぎて現実的でない)
- 子の昼寝パターンが日によって極端に違う(作業量が予測できない)
- 単調な作業で集中力が切れやすい性格の人(1件1.6円でミスが続発する)
逆に「Excelは普通に触れる」「単調作業が苦にならない」「月1〜1.5万円で満足できる」「子の昼寝が比較的安定している」という未就学児ママには、他のデータ入力系副業と比べてノルマがゆるく、精神的な負担が少ない選択肢だった。
月次推移(開始〜3ヶ月目)
| 月 | 1日作業時間 | 月総時間 | 処理件数 | 月収入(手数料後) | 時給換算 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 1.2時間 | 24時間 | 420件 | 3,640円 | 152円 |
| 2ヶ月目 | 1.4時間 | 28時間 | 4,280件 | 8,920円 | 318円 |
| 3ヶ月目 | 1.5時間 | 30時間 | 7,140件 | 14,280円 | 476円 |
時給換算476円。「在宅データクレンジングで時給1,400円」という記事のタイトルとは大きな差がある。それでも、月14,280円の自分名義の収入があることで、育児中の社会的孤立感は確かに減った。
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