3歳児を育てる32歳、未就学児のママが、在宅のカスタマーサポート(チャット対応)で月86,400円。4ヶ月目の結果。時給ベースではなく1対応あたり140円の出来高制で、月618件処理した。未就学児ママにとって「固定シフトのコールセンター」は物理的に不可能だが、「出来高制・チャットのみ・中断可能」の3条件が揃ったカスタマーサポート案件なら月8万円台は現実的だった。
在宅カスタマーサポートの時給相場は1,200〜1,800円(求人ボックス)だが、これはフルタイム固定シフトの派遣社員の水準。未就学児ママが現実的に取れる「非シフト型」案件は別の設計が必要だった。
カスタマーサポート案件の2つの型
在宅CSの案件は、大きく2つの型に分けられる。
| 型 | 契約形態 | 時給目安 | ママ適性 |
|---|---|---|---|
| シフト型 | 派遣・業務委託で時給制 | 1,200〜1,800円 | 不向き(シフト固定) |
| 出来高型 | 1対応あたり報酬、対応数自由 | 1対応80〜200円 | 〇(細切れ時間OK) |
シフト型は東京都最低賃金1,226円(東京労働局)を大きく上回る時給だが、**「10-19時の9時間固定シフト」**のような拘束がある。子が急に熱を出したら休むしかなく、評価が下がる。
出来高型は時給換算するとやや下がるが、**「今日は子が昼寝している1.5時間だけ」「明日はゼロでもOK」**という柔軟性がある。筆者が選んだのは後者だった。
出来高型カスタマーサポートの単価構造
出来高型の案件は、「1対応(1チケット)あたり」または「1分あたり」で報酬が設定される。
| 案件種別 | 1対応単価(手取り) | 1対応あたり平均時間 | 時給換算 |
|---|---|---|---|
| ECの注文・発送問い合わせ | 120円 | 8分 | 900円 |
| アプリ・サービスの初期設定サポート | 160円 | 12分 | 800円 |
| 解約・返品の手続き案内 | 200円 | 15分 | 800円 |
| 決済エラーの調査・対応 | 180円 | 10分 | 1,080円 |
| FAQベースの一次対応のみ | 90円 | 5分 | 1,080円 |
前職がアパレル販売(接客8年)だったので、**「お客様の気持ちを読み取って丁寧な文章を書く」**スキルには自信があった。この強みを活かせる案件を選んだ。
1ヶ月目: 初日でシフト型に挫折
1ヶ月目の最初の週は、シフト型の「9:00-13:00の4時間固定シフト」案件を受けた。時給1,250円。しかし初日、10:30に3歳児が熱を出して保育園からお迎え要請。急遽シフトを抜けて、発注者から「初日からシフト放棄は困る」と厳重注意を受けた。
その場で契約解除。1ヶ月目の前半2週間は無収入だった。
後半2週間で出来高型の案件に切り替え、月後半だけで18,240円を確保した。「シフト型は未就学児ママには地雷」と学んだ高い授業料だった。
2ヶ月目: 一時保育を組み合わせた作業リズム
2ヶ月目から、週2回の一時保育(各4時間)を利用することにした。料金は1回2,000円×週2回×月4週=16,000円だが、この4時間×週2の集中作業で案件を回した。
| 曜日 | 保育状態 | 作業時間 | 主な作業 |
|---|---|---|---|
| 月 | 自宅育児 | 90分(昼寝中) | FAQ一次対応 |
| 火 | 一時保育4h | 3.5時間 | EC発送問い合わせ |
| 水 | 自宅育児 | 60分(昼寝中) | 決済エラー調査 |
| 木 | 一時保育4h | 3.5時間 | アプリ初期設定サポート |
| 金 | 自宅育児 | 60分(昼寝中) | FAQ一次対応 |
月総作業時間は約68時間。2ヶ月目の収入は42,800円。一時保育費16,000円を引くと実収入26,800円だが、子に保育園外の友達ができた副次効果もあった。
3-4ヶ月目: 継続契約で月86,400円
3ヶ月目に大きな転機があった。2ヶ月目のEC発送問い合わせ案件で評価★5.0を取った発注者から「月固定契約、月250対応で月35,000円」の打診があった。1対応あたり140円相当で、既存単価と同じだが**「案件探しの時間がゼロになる」**のが大きい。
4ヶ月目の内訳:
- A社継続: EC発送問い合わせ、月250対応、35,000円固定
- B社継続: アプリサポート、月180対応×160円 = 28,800円
- C社新規: 決済エラー対応、月120対応×180円 = 21,600円
- 単発案件: 月68対応×150円平均 = 1,000円(振込手数料控除)
- 合計: 86,400円
1日4時間(うち一時保育で2日×4時間)、月総作業時間80時間で時給換算1,080円。東京都最低賃金1,226円にはわずかに届いていないが、「通勤ゼロ・子の急な体調不良で柔軟対応可能」という条件を金額換算すると、実質的な経済価値は上回っていた。
3つの失敗パターン
パターン1: シフト型案件で子の熱発対応に失敗
前述の通り、1ヶ月目の失敗。シフト型は未就学児ママには向かない。「子の急な発熱」は月1〜2回の頻度で発生するため、固定シフトは必ず崩壊する。
パターン2: クレーム対応で精神的に消耗
3ヶ月目、解約手続き案件で強い言葉のクレーム客に当たり、対応後1時間ほど落ち込んで子の世話が雑になった。クレーム対応率が高い案件(解約・返品系)は避けると決めた。EC発送問い合わせやアプリサポートのほうが顧客の気分がフラットで、精神的負荷が少ない。
パターン3: 返信テンプレを作らずに時給半減
最初の頃、1対応ごとに文章をゼロから書いていた。徐々に「よくある質問+回答」のテンプレをExcelに蓄積し、2ヶ月目からは1対応あたりの文章作成時間が5分→2分に短縮。同じ報酬でも時給換算が倍増した。
この仕事が向かない人
在宅カスタマーサポートを始めるのは、次の条件に当てはまる未就学児のママには向かない。
- タイピング速度が毎分40文字未満の人(1対応に時間がかかりすぎる)
- 他人からの否定的な言葉に感情移入しやすい性格の人(クレーム対応でメンタル消耗)
- 固定シフト型しか契約できない案件にしか応募できない人(子の体調不良で破綻)
- 1件あたり5〜15分の集中が必要で、その時間を確保できない人
- 前職が接客業ではなく、顧客対応の経験がゼロの人(言葉選びの難しさ)
逆に「前職が接客・販売・営業系」「丁寧な文章を書くのが苦にならない」「一時保育や家族の協力でまとまった作業時間を週2〜3日作れる」という未就学児ママには、時給1,000円超えが現実的な選択肢だ。
月次推移(開始〜4ヶ月目)
| 月 | 1日作業時間 | 月総時間 | 月対応数 | 月収入(手数料後) | 時給換算 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 1.8時間 | 32時間 | 136対応 | 18,240円 | 570円 |
| 2ヶ月目 | 3.4時間 | 68時間 | 316対応 | 42,800円 | 629円 |
| 3ヶ月目 | 3.6時間 | 72時間 | 478対応 | 64,200円 | 892円 |
| 4ヶ月目 | 4.0時間 | 80時間 | 618対応 | 86,400円 | 1,080円 |
時給1,080円で、派遣社員のシフト型カスタマーサポート時給(1,200〜1,800円)には届かないが、未就学児ママの条件下で4ヶ月で到達できる水準としては現実的。月8万円台の実収入が、家計の中で明確な存在感を持つようになった。
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