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派遣仕訳入力

「仕訳入力派遣で副業」の落とし穴―28歳IT営業が失いかけた8週間の調査時間

ミノリ編集部2026-04-10

結論を先に書く。本業持ちの会社員(副業)にとって、仕訳入力の『派遣』は副業として成立しない。派遣は原則として日中8時間の現場拘束を前提にした契約形態で、本業の平日稼働と完全に衝突する。代替策は在宅のクラウド案件か、本業を辞めて紹介予定派遣に切り替えるかの二択。28歳IT営業が実際にここで悩んだ2ヶ月の記録を残す。

副業で月5万円の仕訳入力案件を探していた時、転職サイトで『派遣の経理・仕訳入力・時給1,700〜1,950円』という条件を見つけて飛びついた。だが案件詳細を読むと、月〜金・9時〜18時・オフィス常駐が条件。副業どころか本業を辞めない限り応募できない。派遣が副業会社員に向かない理由を最初から正しく知っておけば、2ヶ月の調査時間を別のことに使えた。

なぜ派遣の仕訳入力は副業として無理なのか

派遣契約(登録型派遣)の基本構造は以下。

  • 派遣元(派遣会社)が雇用主 → 雇用契約を結ぶ時点で他の雇用契約との時間重複は基本NG
  • 派遣先が指揮命令 → 平日日中のオフィス勤務・時間管理が厳格
  • 契約期間中の勤務日数固定 → シフト調整の自由度が低い

本業の会社員は平日9〜18時がすでに埋まっている。派遣の経理案件は同じ時間帯に被るので、物理的に両立できない。夜間・週末だけの『仕訳入力派遣』案件は検索しても2026年4月時点でほぼ存在しない。派遣元のカウンセラーにも『副業で派遣は現実的に選べない』と言われた。

会社員が副業で仕訳入力を狙うなら『派遣以外の3択』

副業の仕訳入力を本当にやりたいなら、派遣ではなく次の3択になる。

選択肢時給目安本業との両立特徴
クラウド記帳代行800〜1,500円実績ゼロだと単価が伸びない
会計事務所の在宅業務委託1,200〜2,000円簿記2級以上が前提
紹介予定派遣 → 転職時給1,950円〜×(本業を辞める前提)正社員化前に派遣期間で相性確認

副業で月5万円を安定して作りたいなら、派遣を外して在宅の業務委託か、クラウド案件に限定するほうが現実的だった。派遣で経理実務を積みたいなら『転職の選択肢』として紹介予定派遣を使う。

紹介予定派遣という『派遣を経由した転職』の中身

紹介予定派遣は、最長6ヶ月の派遣期間のあと、派遣先との合意で正社員化する制度。ジャスネットスタッフが公開している『派遣社員から正社員を目指す3ステップ』では、派遣期間中に実務評価を重ねて社員化する流れが説明されている。

2026年4月時点で東京の紹介予定派遣・経理求人は数十件単位で募集があり、派遣期間の時給は通常の経理派遣と同水準の1,900〜2,100円前後。副業ではなく『転職のお試し期間』として派遣を使うのが本来の使い方だ。

28歳IT営業男性・2ヶ月の試行錯誤

副業で月5万円の仕訳入力をやりたかった理由は、将来の独立準備と年間20万円の雑所得ラインを意識した収入分散。だが派遣は無理と分かってからの2ヶ月、選択肢を組み替えた。

Before: 派遣の仕訳入力を副業にしようとした1週間

曜日行動結果
派遣会社3社に登録全社で『副業不可』回答
夜間派遣案件を検索仕訳入力案件はゼロ
カウンセラー面談紹介予定派遣を提案された
本業に有休申請して面接勤務時間の衝突に気づく
副業計画を白紙に

月末までに派遣案件の応募はゼロ。ここで派遣を諦めた。

After: 3択を組み替えた後の1週間

曜日行動収入見込
本業9-21時本業分のみ
本業、夜2時間クラウド記帳代行+3,500円
本業、夜2時間で会計事務所の在宅委託+5,400円
本業、クラウド案件の納品+2,800円
本業、業務委託の週次チェック+3,200円

クラウド案件+在宅業務委託で週14,900円、月換算で約59,600円。派遣を外した選択肢のほうが本業との両立が成立した。

3つの失敗パターン

パターン1: 『週末限定の派遣』という募集に飛びついた

検索結果に出てきた『週末限定・経理事務派遣』の多くは、実態が紹介予定派遣や有期雇用正社員の求人で、通常の登録型派遣ではなかった。本業のある会社員が安全に使えるのは業務委託契約であって、派遣契約ではない。契約書面で『派遣』と『業務委託』を必ず確認する。

パターン2: 年間20万円の雑所得ラインを無視して確定申告で慌てた

本業の給与以外に年間20万円を超える所得があると、確定申告が必要になる。副業の派遣が成立したと仮定しても、派遣は給与所得として年末調整2箇所問題が発生する。住民税の納付先で会社に副業が発覚するリスクがあるので、給与所得タイプの副業は会社にバレたくない会社員には向かない。業務委託(事業所得or雑所得)のほうが対処しやすい。

パターン3: 抵触日3年ルールを将来の転職計画に組み込まなかった

仮に本業を辞めて派遣の仕訳入力に入った場合、同じ派遣先で働けるのは最長3年。3年後に別の派遣先へ移るか、紹介予定派遣経由で正社員化するかを最初から決めておかないと、3年目に路頭に迷う。無期雇用派遣の選択肢もあるが、時給が有期派遣より低めに設定されることが多い。

この仕事が向かない人

仕訳入力の派遣は、以下に当てはまる本業持ちの会社員(副業)には勧めない。

  • 本業を辞めるつもりが1ミリもない(派遣は日中拘束で副業不可)
  • 年間20万円以内の雑所得だけで済ませたい(派遣は給与所得で扱いが複雑)
  • 簿記3級も持っていない(派遣経理の最低ラインを下回る)
  • 転職そのものに興味がない(紹介予定派遣の意味が薄い)
  • 本業で深夜残業が常態化している(派遣先の9時始業を死守できない)

逆に「本業をそろそろ辞めて経理で転職したい」「紹介予定派遣で実務経験を積んでから正社員化したい」という28歳前後の会社員には、仕訳入力の紹介予定派遣が入口になる。

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