5年間で時給が1,120円から1,480円に育った。月換算では44,800円から88,800円へ。介護という制約の中で「やめなかった」だけではなく、「スキルを積んだ」ことで数字が変わった記録だ。
45歳、義母の在宅介護歴7年目。介護は週5日、デイサービス(9:00〜16:00)の間に自分の時間がある。この4〜5時間をデータ入力派遣に充て始めたのが40歳のとき。5年間の月収推移とスキル変化を整理する。
5年間の月収・時給推移
| 時期 | 時給 | 週稼働時間 | 月収 | 積んだスキル |
|---|---|---|---|---|
| 1年目 | 1,120円 | 10時間 | 44,800円 | PC基本操作のみ |
| 2年目 | 1,200円 | 12時間 | 57,600円 | Excel基本(SUM/IF) |
| 3年目 | 1,320円 | 15時間 | 79,200円 | Excel中級(VLOOKUP/ピボット)取得 |
| 4年目 | 1,400円 | 15時間 | 84,000円 | MOS Associate取得(受験料12,980円) |
| 5年目 | 1,480円 | 15時間 | 88,800円 | Access基本・Wordフォーム操作追加 |
5年間の累計収入:概算350万円。介護との両立で「週15〜20時間」の上限を厳守したため、月収に上限があったが、その中で時給を積み上げた。
1年/3年/5年でのスキル差と実感
1年目:「とにかく速く正確に打てるようになる」が目標。テンキー入力速度・タイピング速度に集中。担当者からの評価は「正確性は高いが時給交渉の根拠がない」段階。
3年目:VLOOKUPを覚えたことで「Excelを含む案件」にアクセスできるようになった。純粋な転記入力より、「データ整形・集計確認」を含む案件の方が時給が高い(+100〜200円)。
5年目:MOS取得・Access基本を加えてから「Microsoft Office全般を使う案件」の選択肢が開いた。担当者から「時給1,500円以上の案件も紹介できます」と言われるようになった。
継続意欲を保つために実践した小さな工夫
| 工夫 | 内容 |
|---|---|
| 月次スコアの記録 | 稼働時間・月収・時給を手書きのノートに月ごとに記録。積み上がりを見ることで継続意欲が維持できた |
| 毎年1つのスキル習得 | 「今年はVLOOKUP、来年はピボット」と年単位でスキル目標を設定 |
| 体調不良月のルール | 月20時間を下回っても「辞めない」と決めた。介護の波があっても「ゼロにしない」がルール |
| 担当者との定期連絡 | 3ヶ月ごとに「新しい案件で条件が良いものがあれば教えてください」と連絡 |
| 辞めたくなった時の判断フレーム | 「1ヶ月休んでから判断する」というルールで、一時的な感情で辞めないようにした |
辞めたくなった3回のタイミング
2年目(46歳):義母の体調悪化で1ヶ月稼働ゼロになった。「再開できるか不安」だったが、担当者が「いつでも戻ってきてください」と言ってくれた。ゼロの翌月から再開できた。
3年目(47歳):「5年続けてもデータ入力のままでは将来がない」という不安。VLOOKUPを習得したことで案件の選択肢が広がり、不安が解消した。
4年目(48歳):「MOS受験料12,980円を払うべきか」という迷い。担当者に相談したところ「取得後に時給交渉の根拠になります」と背中を押された。結果として取得後に+80円の時給アップにつながった。
5年間で学んだ継続の哲学
「辞めなかった理由は情熱ではなく、仕組みだ」。デイサービスの時間帯が稼働時間になっているため、「義母がデイに行く→自動的に作業時間」という物理的な仕組みが継続を支えた。意志力ではなく、介護スケジュールと稼働時間を連動させた設計が5年間の継続を可能にした。
3つの失敗パターン
パターン1: 体調不良月に「このまま辞めよう」と思って担当者に連絡してしまった
義母の発熱が続いた時期に「もう続けられない」と担当者に辞意を伝えた。担当者が「まずは1〜2ヶ月休止という形にしましょう」と提案してくれ、辞表を撤回した。感情的なタイミングでの決断は避けるべきだった。
パターン2: スキル習得を「今は忙しいから来年」と後回しにし続けた
2年目に「Excelを学びたい」と思ったが、介護を理由に先延ばしにして1年以上経過した。スキルが上がれば時給も上がる連鎖を早く始めるべきだった。
パターン3: 担当者への連絡を「何かトラブルがあったとき」だけにしていた
定期的に連絡しないと「担当者の記憶から薄れる」ことがある。3ヶ月ごとに連絡した4〜5年目は案件の紹介精度が上がった。「困ってから連絡」ではなく「定期的な関係維持」が重要。
この仕事が向かない人
- 介護が突発的に増え、1ヶ月以上稼働ゼロになる可能性が高い人(案件が終了するリスクが高い)
- 「稼働時間が少ないから」と時給交渉をためらう人(時給交渉は稼働時間より「スキル」が根拠になる)
- スキル習得への投資(時間・受験料等)をコストとだけ見る人(ROIで考えると時給アップの回収期間は短い)
ミノリで始める場合の違い
ミノリは品質スコアと完了件数がレベルに直結するため、「少ない稼働時間でも着実にレベルアップできる」構造だ。介護の合間の短時間稼働でも、タスクを完了するたびにスコアが積み上がる。ダッシュボードで年間の稼働実績を確認でき、確定申告用の税務書類もダウンロードできる。