「障害者手帳がないと障害者雇用枠には入れないのか」「手帳を取った方が働きやすくなるのか」という疑問を持って調べた。結論として、自分は手帳なしで一般雇用の在宅案件を選んだ。時給差170円よりも「稼働時間の自由度」が優先事項だったからだ。
29歳、自律神経失調症・精神科通院中。障害者手帳は持っていない(申請検討中)。一般雇用と障害者雇用枠の両方を調べた結果と、実際に一般雇用の在宅派遣を選んだ理由を整理する。
障害者雇用枠の基本:2026年の法定雇用率
障害者雇用促進法により、企業には法定雇用率以上の障害者を雇用する義務がある。
| 時期 | 民間企業の法定雇用率 | 対象企業規模 |
|---|---|---|
| 2024年4月〜 | 2.5% | 40人以上の企業 |
| 2026年7月〜 | 2.7%(予定) | 37.5人以上の企業 |
法定雇用率の引き上げにより、企業側が障害者採用を積極化している。2026年は障害者雇用枠のデータ入力求人が増えている時期と言える。
一般雇用 vs 障害者雇用枠:派遣データ入力の比較
| 比較軸 | 一般雇用 | 障害者雇用枠 |
|---|---|---|
| 時給(データ入力・在宅の目安) | 1,300〜1,550円 | 1,100〜1,380円(低めが多い) |
| 時給差(今回の比較) | 1,350円 | 1,180円(差:170円) |
| 稼働時間の柔軟性 | 案件による(交渉余地あり) | 配慮事項として設定されやすい |
| 配慮事項の明示 | 交渉が必要 | 雇用条件に明記されやすい |
| 障害者手帳の必要性 | 不要 | 多くの場合必要(精神障害者保健福祉手帳等) |
| 担当者の理解度 | 障害について詳しくない場合がある | 支援実績があるコーディネーターが対応 |
「時給差170円を選んだ理由」
自分の判断プロセス:
障害者雇用枠を選ばなかった主な理由:
- 障害者手帳を持っていない:精神科への通院歴があるが、障害者手帳の申請をまだしていない。手帳なしでは多くの障害者雇用枠に応募できない
- 時給が低め:月収換算で170円×56時間=月9,520円の差。これは無視できない金額
- 一般雇用でも「配慮事項」の交渉ができた:在宅・短時間・休憩サイクルの調整を担当者を通じて交渉し、認めてもらえた
障害者雇用枠が優れている点(参考):
- 配慮事項が最初から明記されている(体調不良時の稼働調整・休憩サイクルなど)
- 担当コーディネーターが障害への理解を持っている
- 就労移行支援からの接続ルートが整備されている
就労移行支援→派遣データ入力の接続事例
就労移行支援サービス(障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス)を経由して、障害者雇用枠の派遣データ入力に就業するルートがある。
就労移行支援の活用が向く人:
- 就労経験が少なく「まず作業訓練をしたい」人
- 障害者手帳を持っており、支援を受けながら就業開始したい人
- 精神・発達・身体障害で、安定した就業環境を先に整えたい人
就労移行支援を経由しない方が向く人:
- 一定のPC操作経験があり、「すぐ稼働して収入を得たい」人
- 障害者手帳の申請をまだしていない人
- 一般雇用でも必要な配慮(在宅・短時間)が交渉で得られる人
3つの失敗パターン
パターン1: 「障害者雇用枠=給料が大幅に低い」という誤解
障害者雇用枠の時給は一般雇用比で低い傾向があるが、「大幅に低い」わけではない。最低賃金以下は禁止されており、データ入力の障害者雇用枠で時給1,023円未満(2026年最低賃金)は違法だ。誤解を持ったまま比較すると判断を誤る。
パターン2: 「障害者手帳を取るべきか」を一人で悩み続けた
手帳の申請・取得は、精神科の主治医と相談しながら決める事項だ。「手帳を取ると何かデメリットがあるのでは」という漠然とした不安で先延ばしにしていた。精神科主治医と「手帳を取得した場合のメリット・デメリット」を率直に話すことで判断できた。
パターン3: 一般雇用で「配慮事項」の交渉をしなかった
最初の1ヶ月、一般雇用で就業しながら「配慮を求めるのは迷惑では」と思って何も言わなかった。その後、VDTガイドラインを根拠に休憩サイクルの変更交渉を行い、認められた。遠慮せず早い段階で交渉すべきだった。
この仕事が向かない人
- 体調変化が大きく、週単位で稼働ゼロが続く人(案件の継続性に影響が出やすい)
- 障害者手帳を持っており、配慮事項が多く必要な人(障害者雇用枠の方が支援体制が整っている場合がある)
- 一般雇用での「配慮交渉」に心理的ハードルが高い人(担当者との関係構築が前提になる)
ミノリで始める場合の違い
ミノリは雇用形態ではなくタスク単位の稼働のため、「障害者雇用枠」「一般雇用」という区分がない。体調に合わせてタスクを受ける・受けないを自分で選べるため、外出困難・体調の波がある人には柔軟な稼働ができる。品質スコアと完了件数が実力の証明になるため、スキルを積み上げてから条件の良いタスクにアクセスできる。