親の介護で外勤は不可能になって2年目、在宅の派遣データ入力で時給1,160円から始めた。Wordの中級スキルを習得してから時給は1,340円になった。月収差は10,800円(月稼働60時間換算)。介護中でもスキルは上がる。
親が要介護2になったのは3年前。デイサービスに週3日通うようになってからが自分の作業時間。9時から14時の5時間のうち、移送の準備と帰りの受け入れを除いた実働4時間が集中できる窓だ。その時間を最大限使うために、Wordスキルを上げることを選んだ。
Word操作レベル別・求人数と時給の実態
派遣会社の担当者から聞いた話と、自分の体験を組み合わせた実態はこうだ。
| スキルレベル | できること | 対応する時給 | 案件の典型例 |
|---|---|---|---|
| 初級 | 文字入力・書式変更・印刷 | 1,050〜1,200円 | 議事録入力、帳票記入 |
| 中級 | 表作成・スタイル設定・差し込み印刷 | 1,200〜1,380円 | 提案書整形、顧客へのDM作成 |
| 上級 | マクロ・フォーム設定・高度なスタイル管理 | 1,380〜1,600円+ | 定型文書の自動化、テンプレ作成 |
自分が「初級→中級」に移行して時給が1,160円→1,340円に切り替わったのはこの表の通りだった。
中級認定の決め手:差し込み印刷と段落スタイル
派遣会社のスキルチェックと実際の業務で「中級」と判断されたポイントは2つだった。
差し込み印刷
Excelの顧客リストとWordの定型書類を連携させ、宛名・内容の一部を自動差し替えして大量印刷する機能。手動で1件ずつ変えると100件で3時間かかる作業が、差し込み印刷を使えば20分で完了する。
習得に使った時間: 約8時間(YouTube解説動画3本+実践練習)
段落スタイルの統一設定
見出し1・見出し2・本文・箇条書きのスタイルをあらかじめ設定し、文書全体のデザインを一括変更する機能。40ページ以上の報告書整形業務では、この知識の有無が作業時間に2〜3倍の差を生む。
習得に使った時間: 約5時間
Before/After:月収の変化
| 期間 | 時給 | 月稼働時間 | 月収(概算) |
|---|---|---|---|
| Word初級時代 | 1,160円 | 60時間 | 69,600円 |
| Word中級習得後 | 1,340円 | 60時間 | 80,400円 |
差分:10,800円/月。学習投資は動画視聴(無料)+練習時間のみ。
介護と両立しながらの学習実録
デイサービスの日(週3日)の4時間のうち、2時間を業務・2時間をスキルアップに使う配分で3週間取り組んだ。
| 週 | 学習内容 | 学習時間 | 習熟度 |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 差し込み印刷の基礎 | 6時間 | 1件ずつ動作確認できる |
| 2週目 | 差し込み印刷の応用・エラー対処 | 4時間 | 条件分岐もできる |
| 3週目 | 段落スタイル・見出し設定 | 5時間 | 既存文書への適用ができる |
週3日×2時間=週6時間、3週間で合計18時間の投資。
Wordスキルを上げるうえで詰まった3箇所
パターン1: 差し込み印刷のデータ元(Excel)との型不一致
Excelで「電話番号を数値形式で保存」していると、差し込み印刷で先頭の0が消える。文字列形式に変換する必要があるが、この事実を知らないまま半日を無駄にした。
パターン2: 旧バージョンのWord操作で教わった方法が新バージョンで変わっていた
YouTube動画で「2016版のWordはこうやって設定する」という解説を見て試したが、自分の環境(Microsoft 365)では手順が違った。動画のバージョンを確認してから再生することが必要。
パターン3: スタイルの「変更」と「適用」を混同した
スタイルを「変更(定義を変える)」と「適用(範囲に当てはめる)」は別の操作。混同したまま使うと、書式がばらばらになって後でまとめて修正する羽目になった。
この仕事が向かない人
- 急な介護対応で作業を中断することへの罪悪感が強い人(派遣は時間管理が厳格な案件が多く、中断が生じると精神的負荷が大きい)
- Wordより会話・対面の仕事が向いている人(在宅データ入力は本質的に孤独な作業)
- 親の状態変化で収入が急変しても困らない蓄えがある人(ここには向いている。そうでない人には向いている仕事)
ミノリで始める場合の違い
業務委託や副業で気になる確定申告について、ミノリは年間の税務ステートメントAPIを提供している。源泉徴収済みの金額が一覧で出るので、確定申告書類の作成時にコピペするだけで済む。介護をしながら確定申告の手間も抱えるのは大変なので、税務管理が楽になる仕組みはありがたい。