時給1,800円のデータ分類派遣で月64,800円。AIの学習データを作るアノテーション案件を週1.5日、1日6時間のペースで入れている21歳・情報系大学3年生の収入記録だ。都内最賃1,226円の居酒屋バイトとの差は時給574円、月換算で約23,600円変わる。
派遣市場のアノテーション案件は2026年4月時点で、未経験OKの画像分類・テキスト分類で時給1,750円前後、医療・法務・音声分野の専門案件で時給2,500〜3,500円まで分かれている。情報系学生がまず狙うべきは、未経験OKの入口案件から入り、Python経験や英語読解を武器にして次の契約更新で単価を上げるルートだった。
データ分類の派遣とは何を『分類』するのか
アノテーション業務は、AI(機械学習モデル)が学習するためのラベル付け作業。具体的には以下。
- 画像分類: 写真に映っているもの(犬/猫/車/信号機など)をラベル付け
- 物体検出: 画像内の対象を矩形で囲んで位置情報を付与(自動運転用)
- テキスト分類: SNSの投稿や問い合わせ文を感情・カテゴリで分類
- 音声ラベリング: 発話データの文字起こしと話者ラベル付け
- 検索クエリ評価: 検索結果が適切かどうかの評価(検索エンジン改善)
派遣先はAI開発企業、BPO事業者、検索エンジン関連のプロジェクトが多い。1日8時間フル稼働で黙々と分類するタイプなので、大学生にとって『人と話したくない日』のシフトに向いている。
情報系学生が使える『単価アップの武器』4つ
未経験の初回契約は時給1,750円前後がスタートライン。情報系の学生が武器にできるのは次の4つ。
| 武器 | 単価アップ | 証明の仕方 |
|---|---|---|
| Python基礎 | +50〜100円 | 授業の課題コード・GitHub |
| 英語ドキュメント読解 | +100〜200円 | TOEIC700以上・授業の論文輪読 |
| 機械学習の基本概念理解 | +50〜100円 | 講義の成績・プロジェクト |
| タイピング速度(200字/分以上) | +50円 | オンライン計測の記録 |
自分の場合、大学の授業でPythonとTOEIC720をクリアしていたので、2社目の契約で時給1,750円→1,800円に上がった。3社目の契約では機械学習の演習経験を証明して時給1,880円まで引き上げた。学生でも単価交渉は数字で可能だった。
21歳情報系男子の1日(月曜・水曜稼働)
Before: 深夜の牛丼チェーン店で週3回
| 時刻 | 行動 | 時給 |
|---|---|---|
| 22:00 | 授業後、新宿店着 | 1,250円 |
| 23:00-翌3:00 | 深夜シフト4時間 | 5,000円 |
| 3:30 | 帰宅 | |
| 13:00 | 起床、午後の授業出席 |
週3×4時間=12時間で15,000円/週。生活リズムが完全に夜型になり、午前中の講義を何度かサボった。
After: データ分類派遣を火木の昼に入れた1週間
| 曜日 | 時刻 | 行動 |
|---|---|---|
| 火 | 11:00-18:00 | 派遣先でアノテーション6時間 |
| 水 | 9:00-12:00 | 授業 |
| 水 | 14:00-17:00 | 研究室 |
| 木 | 11:00-18:00 | 派遣先でアノテーション6時間 |
火木の2日×6時間×時給1,800円=21,600円/週。月9日稼働で月64,800円。深夜バイトより稼働時間は短いが月収はほぼ同じで、昼型生活に戻せた。
3つの失敗パターン
パターン1: 『時給3,500円』の案件にいきなり応募した
求人サイトで目を引いた時給3,500円のアノテーション案件は、医療画像の判定補助だった。応募条件は『放射線技師または臨床検査技師の資格保有者優遇、英文論文読解必須』。情報系学部生の自分には資格がなく、書類選考で落ちた。未経験OK案件から入るべきだった。
パターン2: 試験期間の欠勤調整を事前に書面化しなかった
大学1年の定期試験期間は2週間連続で休む必要がある。カウンセラーに口頭で伝えただけだと、派遣先の日次シフトに入れ込まれて『シフト連絡来たのに来なかった』扱いに。『試験期間◯月◯日〜◯月◯日は稼働不可』を書面で初回面談時に渡す必要があった。
パターン3: 学生の社会保険適用拡大ルールを勘違いした
2026年10月から、週20時間以上の短時間労働者の社会保険加入要件のうち『月額賃金8.8万円以上』が撤廃される予定。ただし学生は原則として適用除外が残る。時給1,800円×6時間×月12日=129,600円を稼いでも、学生のままなら強制加入にはならない(※例外ルールあり)。月収の壁を気にせず稼働を増やせる点は派遣会社に都度確認したほうが安全。
この仕事が向かない人
データ分類の派遣は次の大学生には向かない。
- 完全在宅が希望(オフィス出社必須の案件が多い。機密データを家で扱えない)
- 人と話すのが好き(6時間黙々とクリックし続ける業務)
- 分野の背景知識を学ぶ気がない(医療・法務・多言語は事前学習が必要)
- タイピングが遅い(1時間あたりの処理件数で評価される)
- 同じ作業を1日やると飽きる(同一タスクの繰り返しが基本)
逆に「深夜飲食の生活リズム崩壊をやめたい」「情報系のスキルを在学中にお金に変えたい」「就活でAI関連の経験をアピールしたい」という情報系・理工系学生には向く。
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